ホルモンの真実

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ホルモンの真実
 
私たち人間の体内には、100種類以上のホルモンがあります。
ホルモンの作用は、
 
1. 体内環境の維持
2. 成長と発生
3. エネルギー生成、利用、貯蔵
4. 生殖機能
 
に大別されます。
 
ホルモンの中にはホルモンの分泌自体を調整するホルモンもあり、「ホルモン放出」「ホルモン抑制ホルモン」などと呼ばれています。
 
これらのホルモンは、脳の視床下部と呼ばれる部分で分泌されますが、視床下部で産生されるホルモンは、ストレスや環境因子などの外因性の刺激や生体リズムや情緒などの内因性の刺激、そして、そのほかのホルモンによるフィードバック調節を受けています。
 
つまり、すべてのホルモンは、全身を舞台としたホルモン同士の連係と、ホルモン以外の要因との連係の中で仕事をしています。
 
ホルモンは単体でなく「連係プレー」で仕事をする
 
その真実が、まさにそこにあります。
 
その中で、成長ホルモンは体のほとんどの部位の成長、新陳代謝に関わり、甲状腺から分泌されるサイロキシンは体のほとんどの細胞で化学反応の速度を増加させます。
その他のホルモンはそのホルモンのスイッチ(受容体)を持つ組織だけで作用しますが、ほとんどのホルモンは身体機能の制御において主要な役割を果たしています。
まさに、ホルモンは私たちの体の中で、「巨大制御システム」を構築しているのです。
 
一つのホルモンが多様な顔を持ちうることも、ホルモンの特徴の一つです。
 
とくにユニークなのはメラトニンです。
睡眠ホルモンのときの顔は、主に脳に作用して睡眠前後の時間帯から力を発揮します。
しかしお掃除系ホルモンのときの顔は、血液脳関門を通過し、副交感神経が優位になることによってゆるめられた毛細血管を通過しながら全身をくまなく回り、体の錆を防いでくれます。
 
ただし、メラトニンが下がるころ、つまり明け方くらいに寝たりすると、そもそもメラトニン切れでどちらの力も発揮できません。
あるいは夜になっても交感神経が高い状態で睡眠に入ってしまうと、毛細血管がゆるめられないので、メラトニンが体内をお掃除するという役目が十分果たせません。
このように、ホルモンの性質として、体内リズムやタイミング、環境がずれることで、その力が十分発揮されないことがあります。
また、体内リズムやタイミング、環境が整って初めて、その性質が発揮されるということもあります。
「ホルモンを活かせば、一生老化しない より」
 
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動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
 
近年、動脈硬化の原因として新しく注目されているものに、ホモシステインというものがあります。
虚血性心疾患である心筋梗塞の発作を起こした人の2割程度にしか高コレステロール血症が見られないことから、これまで長い間、コレステロール以外に動脈硬化の原因となるものがあるのではないかと考えられていました。
そうして、ホモシステインがそのひとつの原因だと注目を集めるようになりました。
このホモシステインが動脈の壁に沈着すると、酸化される過程で血栓を引き起こし、血管を傷害して動脈硬化を引き起こすのです。
ホモシステインはLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞になるのです。
 
ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
また、ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
 
さらに、主に動物性食品にしか含まれないというビタミンなので、野菜中心の食生活の人や、ダイエットをしているなど食事の量が少ない人は、ビタミンB12を補った方が良いとされています。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
 
ビタミンB12について?
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