コグニサイズは脳の萎縮を抑制する治療体操
コグニサイズも聞きなれない言葉ですね。
内容は、体を動かすと同時に、脳の活動を活発化させ、認知症の発症遅延、症状改善を目的として、国立長寿医療研究センターが開発した、一種の治療体操です。
その効果はかなりのものです。
身体機能が衰えていないグループ群と、衰えている群とを比べてみる。
結果は一目瞭然。
身体機能が衰えていない群は、認知症発症の危険度が有意に低かったそうです。
お馴染みの久山町研究でも、65歳以上の高齢者を17年追跡調査しました。
また脳血流量も、運動によって大いに増加し、脳内代謝も増える。
つまり栄養補給路の確保が良好になります。
運動の量と程度は、軽く息がはずむくらいになれば、有酸素運動となって、血中の脳由来神経栄養因子量が増加するといいます。
もちろん、記憶の海馬の容積も増大する。
記憶機能も改善することが確かめられています。
脳と体を同時に使うコグニサイズ
コグニサイズの特徴は、体と脳を同時に活性化する点にあります。
方法も工夫次第で、さまざまな種類が生まれます。
例えば
・数字を数えながら、リズムにあわせてステップを踏む
・計算やしりとりなどをしながら歩く
・床に書いた升目を使って足踏みする
・名前の思い出しや会話を楽しみながらのサイクリングや散歩をする
などが考えられますね。
コグニサイズの特徴は、脳と体を同時に使うことにあります。
といわれます。
コグニサイズの実際的な効果を見てみましょう。
コグニサイズを隔週で90分、6ヵ月間実施したところ、各種の認知機能・記憶機能が向上した。
さらには脳容量測定により、脳の萎縮の進行抑制も確かめられたとあります。
脳と肉体は車の両輪です。
脳は肉体に司令を出し、肉体は筋肉を動かすことによって生じた刺激を脳に報告する。
その刺激は覚醒刺激となって、脳を奮い立たせる。
効果はきわめて大きい。
そのためにも、両輪が揃って働くことが要求されます。
両輪が揃って働けば、脳も筋肉もさらに活性化して、認知症など蹴散らしてしまうでしょう。
といっても、効果を急ぐあまりのハードすぎる運動は禁物です。
「急がば回れ」です。
運動はソフトを持って良しとします。
ただし、全身を使い、軽く息がはずみ、脈拍数がやや上昇する程度が望ましい。
また、認知機能トレーニングの話題もやさしすぎては、脳を使う意味がありません。
逆に難しすぎれば、実行と継続がなくなる。
たまに間違える程度が最適とされています。
「このごろ、お野菜が高くなったのよ。なぜかしら」
「天候のせいかな」
「天候のせいって、何かしら」
「ほら、地球温暖化って、聞いたことがあるだろう」
「また、なぜなぜ病が始まったな」
こんな調子で、質問的な会話の繰り返しを続ければよいのです。
「人の名前が出てこなくなったときに読む本 より」
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物忘れを感じるようになるのは、脳機能低下のあらわれ
物忘れとは、脳は、体の機能全般をコントロールしている司令塔ですが、加齢とともにその働きは衰え物忘れの症状が出てきます。
脳血管の動脈硬化を放っておくと、血液循環が悪くなって脳細胞の動きが低下し、記憶力や思考力などが鈍り物忘れがはじまります。
物忘れに関して脳の機能を活性化する重要な栄養素がビタミンB12です。
脳の神経細胞は約140億個といわれ、25歳を過ぎると1日に10~20万個ずつ死滅していきます。
死滅した神経細胞は2度と再生されず物忘れもひどくなります。
しかし、死滅した神経細胞は元に戻らなくとも、神経の通り、すなわちネットワークをよくすれば、低下した機能を補い、さらには高めることができ物忘れも改善されます。
ビタミンB12は、アセチルコリンを活性化して神経伝達をスムーズに行う働きをもっています。
この萎縮を食い止めるためには、脳細胞を生成するためのタンパク合成、核酸(DNA)合成が順調に行われる必要があるのです。
ビタミンB12は、脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
ビタミンB12について?
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