定年後に激変する脳の使い方

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定年後に激変する脳の使い方
 
シニア世代と呼ばれる年代になると、脳の老化を不安に感じ始める人が増えてきます。
そこでどのようなタイプの人がボケてしまうのか、具体的に解説していきたいと思います。
 
人の脳が衰える大きなきっかけになるのは、定年退職だと思います。
40年間にわたって仕事一筋だった人が、定年後に家で暇を持て余してしまい、早々にボケてしまったという話をよく耳にします。
これは定年を機に脳の使い方が変わったことが原因です。
 
一般的な会社員の場合、通勤時間と勤務時間を合わせると、1日の約半分は仕事に拘束されています。
そして、その生活を40年も続けるわけです。
そのため、ずっと同じ会社に勤めてきた人は、脳も同じような使い方しかしてきませんでした。
しかし定年を迎えると、仕事のために使っていた脳は休止します。
だから定年を機に、一気に老化が進んでしまうのです。
 
女性は毎日、家事や近所づき合いなどをこなしています。
仕事と家事を両立している女性も少なくありません。
絶えず時間の流れを意識しながら、多くのことをこなす女性のライフスタイルは、男性よりも頭と体を使います。
だからこそ女性のほうがボケにくいのです。
 
シニア世代になると、このような頭の使い方の男女差が顕著に表れ、その後の人生に大きく影響してくるのではないかと、考えています。
 
仕事で偏る脳の使い方
 
 いくつになっても脳が成長する理由は、潜在能力細胞のおかげです。
だからこそ、人は死ぬまで新しいことにチャレンジし続けるべきです。
チャレンジは潜在能力細胞を活性化させていく一方、マンネリ化した生活は潜在能力細胞を眠らせてしまいます。
 
 とはいえ、いったい何に挑戦すればいいのか、すぐには思いつかないという人もいるでしょう。
50歳を過ぎると、新しいことを始めるのは難しいものです。
 
 長年続ける仕事には、それぞれに専門的な面があります。
そして、そうした仕事を続けていると、脳の使う部分に偏りが生じる。
脳番地をバランス良く使うのは難しいのです。
 
 問題はそれだけではありません。
ずっと同じ仕事をしていると、プライベートの生活にも、どうしてもマンネリが生じます。
そのため、仕事以外で使う脳の部位も、同じ箇所ばかりになってしまうのです。
仕事に慣れてくると、なんでも楽にこなせるようになるでしょう。
極端な言い方をすれば、自動に近い感覚で作業ができるようになっているということです。
こうなると、脳に新しい刺激を与える機会も減ってしまいます。
 
 このように同じ使い方ばかりしていると、脳は勝手に省エネを始めます。
すると、潜在能力細胞が働く必要がなくなるのです。
だからこそ、脳のマンネリ化を防ぐ工夫をしていかなければなりません。
 
※潜在能力細胞とは
脳は20歳を過ぎても成長が止まるわけではなく、それどころか死ぬまで成長を続けるということが分かったのです。
たしかに脳の神経細胞は、ある年齢に達すると減り始め、老化していきます。
しかしその一方で、脳には、使われずに眠ったままの神経細胞が膨大に残されているのです。
そのような細胞を、潜在能力細胞と読んでいます。
50歳を超えても脳が若返る生き方 より」
 
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記憶力の減退も、脳の老化を示す典型的な症状ですが、記憶のネットワークを活性化する働きをしているのが、脳の海馬という組織であることはよく知られています。
その海馬には、アセチルコリン系神経が集中しているのです。
 
脳が老化し、萎縮してしまうアルツハイマーとの関係はとくに深く、アルツハイマーの脳ではアセチルコリンが減少していることから、アセチルコリン不足がアルツハイマーのひとつの原因とも考えられています。
 
アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。
同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。
通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。
 
レシチンアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。
とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。
血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。
これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。
そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が卵黄です。
 
また、脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。
また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
 
ビタミンB12について?
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