時の流れを意識すると脳は成長

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時の流れを意識すると脳は成長
 
脳を成長させるためには、未来に希望を持ち、新しいことに挑戦することが大切です。
ではその反対に、脳の成長を妨げるのは何でしょうか。
それが「食わず嫌い」の姿勢です。
 
「自分にはできそうにない」と判断してしまい、新しいことに挑戦しない。
さらにひどくなると、挑戦する意欲さえ完全に喪失する。
それが「食わず嫌い」の姿勢です。
人は歳をとればとるほど、この傾向が強くなるものです。
 
しかし、初めての経験をして脳に新しい情報を取り入れることは、未熟な脳番地を成長させるチャンス。
その機会を自ら放棄してしまうのは、非常にもったいないことだといえるでしょう。
 
そのほかにも融通が利かない、変化を嫌う、人の意見をいぶしがるというのも、脳の成長を妨げる原因になります。
いつも自分だけで何でも判断するのではなく、時には他人の意見にも耳を傾け、柔軟に物事を捉える姿勢が必要です。
それだけで、普段は使っていない脳番地が働き出し、脳が成長していくことになります。
 
さらに脳を成長させるために意識するべきことは「時間」です。
その時間に敏感な脳の部位は「海馬」。
海馬は記憶の蓄積に深く関係する器官で、時間を意識することによって活発に働きます。
それと同時に記憶力も高まるようになります。
 
歳をとると時間が気にならなくなるのは、記憶力が低下しつつあることの表れ。
記憶力を低下させないためには、規則正しい生活を送る、スケジュールを立てて行動する。
オンとオフをしっかり区切って行動するなど、常に時間を意識することを習慣にしましょう。
 
※脳内では、同じ働きをする複数の神経細胞が集合して、基地をつくっています。
この基地を、「脳番地」と名づけました。
 この脳番地は約120ヵ所ありますが、そのなかで代表的な脳番地は、以下の八つです。
1.思考系:思考や意欲、創造力などを司り、人が何かを考えるときに深く関係する。左脳と右脳それぞれの前頭葉に位置する。
2.伝達系:コミュニケーションを通じて意思疎通を行う。言葉を使う言語系と、図形や映像などで伝える非言語系に分かれる。
3.運動系:体を動かすこと全般に関係する。脳の中で最も早く成長を始める。
4.感情系:喜怒哀楽などを感じ、表現することに関与。生涯にわたって成長を続け、老化が遅いという特徴がある。脳の複数の部位に位置している。運動系の背後に接している部位は感覚系脳番地を通じて活性化される。
5.理解系:目や耳を通じてえた情報を理解する際に使う。情報をそのまま理解するだけでなく、推測して理解するときにも使われる。
6.聴覚系:耳で聞いた言葉や音を脳に集積させるために働く。
7.視覚系:目で見た映像や画像、読んだ文章を脳に集積させる働きがある。
8.記憶系:ものを覚えたり、思い出したりするときに使う。記憶を司る海馬の周囲に位置する。
 以上のように、それぞれ役割を分担して働いています。
 頻繁に使う脳番地は一生を通じて生き生きと成長します。
しかし、普段あまり使わない脳番地は未熟なまま……その未熟な部分を放置しておくと、加齢とともに少しずつ衰えていきます。
それぞれの脳番地をバランスよく使う必要があります。
50歳を超えても脳が若返る生き方 より」
 
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記憶力の減退も、脳の老化を示す典型的な症状ですが、記憶のネットワークを活性化する働きをしているのが、脳の海馬という組織であることはよく知られています。
その海馬には、アセチルコリン系神経が集中しているのです。
 
脳が老化し、萎縮してしまうアルツハイマーとの関係はとくに深く、アルツハイマーの脳ではアセチルコリンが減少していることから、アセチルコリン不足がアルツハイマーのひとつの原因とも考えられています。
 
アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。
同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。
通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。
 
レシチンアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。
とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。
血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。
これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。
そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が卵黄です。
 
また、脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。
また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
 
ビタミンB12について?
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