「こころの休養」と「体の休養」と違う

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「こころの休養」と「体の休養」と違う
 
うつ病を診断されて会社を休んでいた50代の男性が、「何か軽い運動でもやってみませんか」という医者の勧めでテニスを始めたそうです。
 
体を動かすのも億劫なくらい無気力なのに、いまさらテニスなんてと最初は思ったそうです。
しかもちゃんとしたコートでボールを追いかけたこともありません。
まったくの初心者ですから気が進まないのも当然です。
 
それでもやってみる気になったのは、「閉じこもっているよりマシですよ」という医者のひと言に納得したからだそうです。
 
「ずっと閉じこもっているんだから、外で体を動かせば気分が変わるかもしれない」
 
近所に公園があって、そこのコートでいつもテニスをしているグループがいたので声をかけてみたら、「わたしたちはただの仲良しサークルだけど、よかったらどうぞ」と誘ってくれました。
 
やってみると楽しいのです。
サーブもレシーブもボールがどこに飛んでいくのかまったくわからないし、これまでの仕事はデスクワークなのでコートを走り回っているだけでクタクタになります。
しかもサークルの仲間には自分よりはるかに年配の女性も混じっているのに、みんな軽々と動き回っています。
 
それでも楽しいなと思ったのは、気分が浮き立ってくるからです。
時間にすれば1時間ほどですが、日の光の中を走り回って汗をかくだけでこころが軽くなっていくような気がします。
 
ところが、同じ職場の営業部員が偶然、テニスをしているこの男性を目撃してしまいます。
 
うつ病で休職中だって聞いたけど、元気じゃないか」
 
それが社内に広まって、「彼はサボっているだけじゃないか」と思われたといいます。
もちろん誤解に過ぎないのですが、こういうケースは、何度か耳にしたことがあります。
なぜそんな誤解が生まれるのか。
こころの休養と体の休養はまったく違うものだということを、理解していない人はほんとうに多いのです。
「脳のため光を浴びよう肉を食べよう より」
 
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私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
 
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
 
脳を酷使するときにも、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。
また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
さらに、ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
 
ビタミンB12について?
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