トイレでの動作に気をつける

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トイレでの動作に気をつける

【寒さだけが問題ではない】
日本では、寒い冬にトイレの中で脳卒中を起こす人が少なくありません。一般の家庭では、居間は暖房で暖かくしてあっても、トイレまで温かくしているということは、少ないからです。トイレは冷えきっている場所だと考えてよいでしょう。

トイレで脳卒中をおこすのは、下半身を寒風にさらした結果、血圧が上がるからだと単純に考えている人が多いようですが、トイレと血圧との関係は、単に寒さだけでなく、もっと複雑なものです。

【トイレでトラブルがおきないためには】
トイレでの脳卒中心筋梗塞の発作が多いのは、世界の国々の中でも日本に限られたことです。これは高血圧と排泄の直接の関係ではなく、トイレや排泄にともなう環境や習慣に問題があるようです。

和式のトイレは、排便のときにしゃがむかたちになります。しゃがんだ姿勢でいきむのは、洋式のトイレのように腰かけた姿勢でいきむよりも、いきみはじめの血圧の上昇をもたらす、胸腔内圧の上昇が激しいのです。

また、男性の場合、排尿を立ってするよりも、腰かけた姿勢のほうが、排尿にともなっておきる血圧の変動を小さくすることができます。ですからトイレを洋式に替えたり、また暖房便座にすることでも、心筋梗塞脳卒中のリスクを下げるのに役立ちます。

夜中に尿意を覚えるのは、寝室や布団が冷えていることが原因になります。体が冷えると、尿の量が増えるのです。それをがまんしていると、血圧が上がります。ですから、就寝する少し前に排尿をすませる習慣をつけておくのも有効な方法です。

排尿による血圧低下は、ひどいときは失神する人もいます。ただし、このような排尿による血圧低下は、男性だけにみられるものです。その理由は、女性は腰かけるか、かがんだ姿勢であることと、男性ほどたくさんの尿をがまんできないということです。また、男性でも、排尿時の血圧変動は、昼間より夜のほうがおこりやすいことがわかっています。冬の就寝中、トイレに起きるのがおっくうなときなどに、限界までがまんした結果、トイレで倒れてしまうのです。

【血圧が上がって脳卒中や心臓発作にならないためには】

☆ 和式より洋式に
腹圧がかかれば、それだけ血圧が上がるため、しゃがむより座るスタイルのほうが安全。

☆ 便秘にならないように
かたい便だと、どうしてもいきんでしまうため、便秘はさける。

☆ 寝る前にトイレに行く
途中で起きると、部屋が寒く急激に上がるため。

☆ トイレの中も暖めておく
中に小さな電気ストーブをおいておくとよい。無理な場合は、便座だけでも温かくする。

☆冬の布団の中は、暖めておく
布団の中が冷たいと、尿意を覚えやすく、それをがまんしていると血圧が上がってしまう。

「血圧を下げる生活読本 より」


脳梗塞の予防・対策に・・・
http://www.endokoro.jp/