ウイルスにも負けない免疫力とメラトニンの関係
「メラトニン」には免疫力を高める働きがあることも知られています。
ウイルスや細菌が外部から体内に侵入すると、体の内部で免疫システムが働きはじめます。
血液中の白血球が、外敵であるウイルスや細菌と戦う戦士です。
白血球には三種類ありますが、外敵と戦う主な戦士は、リンパ球です。
胸腺やリンパ節でつくられ、血液中をパトロールしています。
このリンパ球が、特に活発に働くのは夜の時間帯で、睡眠中、副交感神経の活発なときです。
逆に、交感神経の活発なストレス時には、免疫システムは抑制されます。
したがって、ストレス状態が長く続いて、ストレス中枢が興奮し続けると、副腎皮質からストレスホルモン・コルチゾールが分泌され、胸腺やリンパ節を委縮させ、免疫系の主役であるリンパ球が減ってしまいます。
ストレス性の免疫抑制で、風邪を引きやすくし、さまざまな病気を誘発します。
したがって、夜の睡眠を導入し、自律神経を副交感神経に切り替える「メラトニン」は、免疫力を強める切り札です。
私たちの元気にとって不可欠なのです。
もちろん、ストレス中枢を抑制する「オキシトシン」も大切です。
そして、忘れてはいけないのが「セロトニン」です。
メラトニンの材料はセロトニンで、生体の免疫力を高める補助的な働きをします。
メラトニンには老化や成人病を誘発する悪玉物質・活性酸素を除去する働きがあります。
活性酸素は免疫システムにとって大敵です。
メラトニンによる抗酸化作用は、夜のパトロールをするリンパ球を活性化させます。
実際、メラトニンがリンパ球の一つであるNK(ナチュラル・キラー)細胞(外敵を殺傷する免疫細胞)を増やすというデータも報告されています。
したがって、免疫力を高めて病気にならないようにするには、睡眠ホルモンのメラトニンをたっぷりと分泌させる生活が求められます。
そして、繰り返しますが、メラトニンの材料はセロトニンですから、日中の“セロ活”が免疫力を高めるのに重要なポイントになるのです。
※セロトニンを正常に合成・分泌させる方法とそのメカニズム、ここでは、それを「セロ活」と呼ぶことにしています。
ごく簡単にいえば、「太陽の光」をしっかり浴びて、「リズム運動」をきちんと行う。
たったそれだけで「脳疲労」が消えていき、気持ちが安定して、元気が出てくるはずです。
「医者が教える疲れない人の脳 より」
*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+*+
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンやアセチルコリン、ドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニン、アセチルコリン、ドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
脳を酷使するときにも、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。
また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
さらに、ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
ビタミンB12について?
https://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
※ちょっと使える身近な情報をお届けしています!