脳へのインプットが多くてアウトプットが少ない“情報のゴミ溜め”状態

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脳へのインプットが多くてアウトプットが少ない“情報のゴミ溜め”状態

 

スマホ認知症」によって表れるもの忘れは、「検索・取り出し」の機能が低下するタイプです。

 

どうしてスマホに頼りすぎていると、記憶を取り出す機能が低下してしまうのか、その理由がお分かりですか?

 

その一番の理由は、スマホによって脳へインプットされる情報があまりに多すぎるからです。

スマホから情報を取り入れるのを習慣にしていると、必要な情報も必要のない情報も、のべつまくなしに大量に取り入れてしまうことが多いもの。

つまり、日々の脳のキャパが追いつかないくらい過剰な情報を入れ続けているせいで、必要な情報がいったいどこにあるのかわからない状態に陥ってしまうのです。

 

たとえば、脳の記憶倉庫を図書館だと考えてください。

脳の図書館には、毎日新しい本(記憶情報)が入ってきて、ジャンルごとに分類されて書架にストックされています。

いろんな本(記憶)が並んでいても、ちゃんと決まった書架に保管されていれば、必要なときにスッと取り出すことができますよね。

 

しかし、どうでもいいような本や雑誌が毎日大量に入ってきてしまったら、図書館はあっという間にあふれかえり、書架にも収まらず、いろいろなジャンルの本があちこちに散乱しているような状態になってしまうのではないでしょうか。

そんな状態では、本が“行方不明”になってしまうのも当然。

必要なときに、どこにあるのかが分からず、見つけて取り出してくるのにも時間がかかることになってしまいます。

 

だから、日々スマホによって過剰な情報を入れ続けていると、脳内において記憶情報が“行方不明”になりやすく、なかなか思い出すことができなくなってしまうというわけです。

 

 

このように、「スマホ認知症」のもの忘れの人には、過剰な情報インプットにより、脳内の情報をうまく取り出せなくなっているという特徴があるのです。

 

もの忘れ外来にいらっしゃる「脳疲労」や「スマホ認知症」の患者さんにも、ほぼ100パーセントの方にこの傾向が見られます。

 

では、「過剰な情報インプット」とは、具体的にどのような状況を指すのでしょうか。

 

これは、毎日何時間もネットサーフィンをしていたり、だらだらとYouTube見続けていたり、あちこちのネット掲示板を見て書き込みをしていたり、ネットゲームにハマっていたり、深夜までSNSやネットショッピングをしていたり……と、だいたいこのような生活をイメージしていただければよいのではないかと思います。

とにかく、スマホやパソコンにハマっている自覚があって、なおかつ、もの忘れやミス、体調不良などの不調が多いなら、「スマホ認知症」を疑ったほうがいいでしょう。

 

つまり、「スマホ認知症」の人は、日々無分別にたくさんの情報を取り込んで、自分の脳の中を不必要な情報だらけにしてしまっているために、自分にとってどの情報が大切なのかを完全に見失ってしまっているわけです。

しかも、こうした方々には、インプットした情報をためるだけため込んで、その情報を一向に役立てていない傾向が目立ちます。

要するに、インプットばかりが一方的に多くて、ろくにアウトプットをしていないパターンの人が多いのです。

 

インプットばかりが極端に多くてアウトプットが少ない状態は、脳の内のコンディションとしてたいへん不健康であり、記憶力だけでなく、思考力、判断力、集中力、感情コントロール力などの多くの脳の働きを低下させてしまうことにつながります。

 

自分の脳にため込んでいくばかりでろくにアウトプットをしないのは、脳内にゴミをため込んでいるようなものではないでしょうか。

入れるばかりで出さない生活を続けていたら、日に日に“ゴミ”がたまっていき、いつか頭の中が“ゴミ屋敷”のようになってしまいかねません。

 

ですから、日々ずるずるとスマホやパソコンに接して、どうでもいいような“ゴミ情報”を脳に入れ込むような習慣は極力やめるべきなのです。

 

“けっこう自分も当てはまってるかも……”と思った方は、たまった“ゴミ”を掃除するなり“ゴミ”を入れない工夫するなりして、早め早めに手を打つようにすべきでしょう。

「その「もの忘れ」はスマホ認知症だった より」

 

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記憶力の減退も、脳の老化を示す典型的な症状ですが、記憶のネットワークを活性化する働きをしているのが、脳の海馬という組織であることはよく知られています。

その海馬には、アセチルコリン系神経が集中しているのです。

 

脳が老化し、萎縮してしまうアルツハイマーとの関係はとくに深く、アルツハイマーの脳ではアセチルコリンが減少していることから、アセチルコリン不足がアルツハイマーのひとつの原因とも考えられています。

 

アセチルコリンの合成にはコリン、ビタミンB1、ビタミンB12などがかかわっています。

同時にこれらの栄養をとることが、アセチルコリンを増やすことにつながるわけです。

通常、コリンはレシチン(フォスファチジルコリン)のかたちで、食材から摂取されます。

 

レシチンアセチルコリンの材料になるだけではなく、細胞膜の材料にもなっています。

とくに脳の神経細胞の細胞膜にはたくさん含まれていて、多彩な働きをしています。

血液にのって運ばれる栄養の細胞内へのとり込みや細胞内の老廃物の排出、神経伝達物質の放出や情報ネットワークの形成といった、脳の機能全体に深くかかわっています。

これが、レシチンが「脳の栄養素」と呼ばれるゆえんです。

そのレシチンを多く含んでいる食品の代表が卵黄です。

 

また、脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。

B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。

糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。

また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。

神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。

 

ビタミンB12について?

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