かぼちゃ―“ビタミンACE(エース)”で生活習慣病を撃退
<栄養>栄養的には西洋種のほうが上
β-カロテンをはじめ、ビタミンB群・C・E、カリウム、食物繊維などを豊富に含む緑黄色野菜です。
かぼちゃのβ-カロテンは、体内で必要に応じてビタミンAに変わりますが、変換されずに残ったβ-カロテンも、抗酸化作用によってがんや老化を抑制する働きや、悪玉コレステロールを減少させて動脈硬化を防ぐ働きをします。
ビタミンCやEにも抗酸化作用があり、β-カロテンといっしょに働いて、がんや老化の抑制効果をさらに強力にします。
抗酸化ビタミンは熱に弱いのですが、かぼちゃの場合は加熱しても壊れにくいという特徴があります。
ほかの野菜に比べて1回の使用量も多いため、ビタミンの供給源としては最適の野菜といえるでしょう。
さらに、コレステロール値を下げたり、糖尿病や大腸がんを予防する食物繊維の働きも見逃せません。
なお、かぼちゃには、水分の多い日本種とホクホクした西洋種がありますが、栄養的には後者のほうが上。
たとえば、西洋種のカロテン含有量は日本種の約5倍、ビタミンCも日本種の約2倍含まれています。
<摂り方>油で脂溶性ビタミンを効率よく
煮もの、てんぷら、コロッケ、ポタージュ、サラダといった料理から、パイやプリンなどのデザートメニューまで、幅広く利用できます。
油で調理すると、脂溶性のβ-カロテンやビタミンEの吸収率がアップします。
★おすすめレシピ
かぼちゃのコロッケ(2人分)
<材料>
かぼちゃ 250g
たまねぎ 30g
バター 小さじ1
鶏ひき肉 50g
小麦粉 適量
卵 1/2個
パン粉 適量
<作り方>
1.たまねぎはみじん切りにし、フライパンにバターを溶かして玉ねぎを炒め、ひき肉を加えてさらに炒め、塩小さじ1/6、こしょう少々をします。
2.かぼちゃは皮をむき、ラップに包んでレンジで4分加熱します。
3.かぼちゃは熱いうちにつぶし、1.を混ぜ合わせて冷まし、4~6等分にまとめ、小麦粉、卵、パン粉をつけ、180度の油でカラリと揚げます。
<下ごしらえ>面取りで仕上がりをきれいに
煮物にするときは、皮をところどころむいておくと、味がしみやすくなります。
また、角が丸くなるように面取りをしておくと、煮くずれしにくくなります。
<選び方>皮のかたい完熟品が甘くて美味
皮の色が濃く、形が整っていて、重量感のあるものを選びます。
完熟している証拠で、甘味が強くなります。
カット売りのものは、切り口の色が鮮やかでみずみずしく、ワタが乾いていないものを選びます。
切ったものは、ワタや種のところから痛んできますので、注意してください。
<保存法>ワタと種を取り除いて保存
必ずワタと種を取り除き、ラップで包んで冷蔵庫で保存しましょう。
丸のままなら、冷暗所で1~2ヶ月保存できます。
★かぼちゃ豆知識
「冬至にかぼちゃ」は風邪予防の知恵?
古くから「冬至にかぼちゃ食べると中風にならない」といいますが、かぼちゃが中風の特効薬になるのかどうかは?
旬の夏から冬場まで長く保存できるかぼちゃも、年を越すと味が落ちます。
冬至のころが最後の賞味時期という、かぼちゃをおいしく食べるための知恵が、この習慣を作ったともいわれます。
いわれはともかく、ビタミンたっぷりのかぼちゃを冬の初めに食べるのは、理にかなったこと。
寒い時期につき物の風邪の予防に役立ちます。
「冬至にかぼちゃ」の習慣は、ぜひ残したいものです。
「カラダ快調!食べもの栄養事典 より」
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血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。
たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。
LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。
でも、LDLには2種類あることをごぞんじですか?
それは、酸化したLDLと酸化していないLDLです。
LDLの中でも血管に悪さをしていたのは、実は酸化LDLだったのです。
ということは、血管を酸化から守るシステムがしっかりできていれば、酸化LDLは血管に付着しづらくなる。
それが血管老化を防ぎ、血管強化につながるということです。
この、血管の酸化を抑えてくれるのが、実はビタミンなのです。
ビタミンの中でも特に大事なビタミンが、ビタミンCとビタミンEです。
ビタミンCとビタミンEの抗酸化力は、非常に強力です。
心筋梗塞を起こした患者さんのグループが正常のグループよりも血中のビタミンC、ビタミンEの濃度が低かったとする報告もあります。
この2つのビタミンに、ビタミンAを加えた3つのビタミンは、いずれも抗酸化力が強く、ビタミンACE(エース)と呼ばれています。
そしてもうひとつ忘れてはいけない大事なビタミンがあります。
それはビタミンBです。
ビタミンBにはいくつかの種類があり、ビタミンBグループとして存在しています。
ビタミンBの抗酸化力は強くありませんが、細胞のエネルギー産生やエネルギー代謝を効率よくするためにはなくてはならないビタミンです。
体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
また、ビタミンBは8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
ビタミンB12について?
http://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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