第1章 老化につながる食品はこれだ!
高温で調理するほど増加するAGE
老化の原因となるAGEは、いったいどんな食品に多く含まれるのでしょうか?
一番わかりやすいのは、糖質の多い食品が焼かれてこんがり焦げたもの、たとえばパンケーキやワッフルなどです。
また、食パンの白い部分と耳を比較すると焦げた耳のほうが多くなっていますし、食パンをトーストすると白い部分のAGEが大幅に増加します。
このように、同じ食品でも調理方法によってAGEの含有量は変わります。
基本的に「生」が一番少なく「茹でる」「蒸す」「焼く」「揚げる」の順に増えていきます。
高温で調理すればするほどAGEが増えると覚えておきましょう。
こう考えると、私たちはAGEが含まれた食品に囲まれて暮らしていることがわかります。
それでは、食品から摂取したAGEは、どれくらい体内に残るのでしょうか?
AGEのほとんどは消化時に分解されますが、おおよそ10%が体内に吸収され、そのうち0.6%から0.7%が長時間にわたって体内に残ると考えられます。
微々たる量に感じるかもしれませんが、AGEはなかなか体外へ排出されないうえ、毎日3食ずつ食べるわけですから、どんどん蓄積されることを忘れてはなりません。
同じ食材でも、なるべく自分で調理して、焦げの少ない調理法を選択するように心がけましょう。
AGEの多い食品
◆糖質の多い食品をこんがり焼いたり揚げたりした食べ物
・ワッフル
・パンケーキ
・ポテトチップス
・フライドポテト
◆高温で調理した食べ物
・ソーセージ
・チキンナゲット
・ローストビーフ
・ハンバーガー
同じ食品でも調理方法でAGE含有量は変化
<少ない>
↓
生
↓
煮る
↓
蒸す
↓
焼く
↓
揚げる
↓
<高い>
高温で調理すればするほどAGEが増加!
「糖質の話 より」
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血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。
たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。
LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。
でも、LDLには2種類あることをごぞんじですか?
それは、酸化したLDLと酸化していないLDLです。
LDLの中でも血管に悪さをしていたのは、実は酸化LDLだったのです。
ということは、血管を酸化から守るシステムがしっかりできていれば、酸化LDLは血管に付着しづらくなる。
それが血管老化を防ぎ、血管強化につながるということです。
この、血管の酸化を抑えてくれるのが、実はビタミンなのです。
ビタミンの中でも特に大事なビタミンが、ビタミンCとビタミンEです。
ビタミンCとビタミンEの抗酸化力は、非常に強力です。
心筋梗塞を起こした患者さんのグループが正常のグループよりも血中のビタミンC、ビタミンEの濃度が低かったとする報告もあります。
この2つのビタミンに、ビタミンAを加えた3つのビタミンは、いずれも抗酸化力が強く、ビタミンACE(エース)と呼ばれています。
そしてもうひとつ忘れてはいけない大事なビタミンがあります。
それはビタミンBです。
ビタミンBにはいくつかの種類があり、ビタミンBグループとして存在しています。
ビタミンBの抗酸化力は強くありませんが、細胞のエネルギー産生やエネルギー代謝を効率よくするためにはなくてはならないビタミンです。
体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
ビタミンB12について?