◆調理には水を使う
和食の主な調理法は「煮る」「蒸す」「ゆでる」です。
いずれも水を使って調理するのが大きな特徴です。
油ではなく、「水で調理する」ことが、AGE対策にはとても大切です。
その理由は三つ挙げられます。
一つ目は、水の沸点は基本的には100℃であることです。
それ以上はいくら加熱しても温度は上がりません。
もちろん、水を多く使って加熱、調理してもAGEができないわけではありませんが、調理温度が150℃、180℃となる油と比べれば、食材のAGE含有量ははるかに低く抑えられます。
例えば、鶏肉を水炊きにした場合と比較すると、焼き鳥は数倍、唐揚げにすれば10倍近くAGE量が増えるといわれています。
ちなみに家庭でもよく使われている圧力鍋。
煮物をつくると早くできあがり、とても便利ですが、スピーディーに調理できるのは、加圧しているせいで水の沸点が125℃くらいまで上がるからです。
当然、調理温度が若干高くなるため、そのぶんAGEも増えることになります。
二つ目は、水で煮たり蒸したりすると、食材中の糖とタンパク質の間に水が入り込むため、二つの分子の結合が物理的に邪魔されて、糖化反応が起きにくくなることです。
一方、揚げ物は、食材中にある水を飛ばします。
さらに、糖化反応そのものを促進させますので、結果としてAGEを多く生成させることになります。
三つ目の理由は、食材を煮たり蒸したりしていると、途中で脂や糖が食材から抜け落ちます。
これもAGEの生成の低下につながります。
豚肉を食べるなら、トンカツよりも豚しゃぶがおすすめとなるわけです。
水を使った調理は、確かに油を使った調理に比べて時間を要します。
少し手間はかかりますが、スローフードは健康的な食事スタイルだといえます。
私が子どもの頃は一家に1台は蒸し器があったものですが、いつしか蒸し器は電子レンジやオーブンに居場所を奪われました。
蒸し器どころか、最近は鍋や包丁などの調理器具門もないという家もあると聞きます。
「老けない人は何が違うのか より」
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血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。
たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。
LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。
でも、LDLには2種類あることをごぞんじですか?
それは、酸化したLDLと酸化していないLDLです。
LDLの中でも血管に悪さをしていたのは、実は酸化LDLだったのです。
ということは、血管を酸化から守るシステムがしっかりできていれば、酸化LDLは血管に付着しづらくなる。
それが血管老化を防ぎ、血管強化につながるということです。
この、血管の酸化を抑えてくれるのが、実はビタミンなのです。
ビタミンの中でも特に大事なビタミンが、ビタミンCとビタミンEです。
ビタミンCとビタミンEの抗酸化力は、非常に強力です。
心筋梗塞を起こした患者さんのグループが正常のグループよりも血中のビタミンC、ビタミンEの濃度が低かったとする報告もあります。
この2つのビタミンに、ビタミンAを加えた3つのビタミンは、いずれも抗酸化力が強く、ビタミンACE(エース)と呼ばれています。
そしてもうひとつ忘れてはいけない大事なビタミンがあります。
それはビタミンBです。
ビタミンBにはいくつかの種類があり、ビタミンBグループとして存在しています。
ビタミンBの抗酸化力は強くありませんが、細胞のエネルギー産生やエネルギー代謝を効率よくするためにはなくてはならないビタミンです。
体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
また、ビタミンBは8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
ビタミンB12について?
http://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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