第2章 カリウムを含む食品は腎臓病のステージに合わせて調整
▼カリウム減は料理法をひと工夫
カリウムは人体に欠かせないミネラルの一種です。
余分なナトリウム(塩分)の排出を助けて血圧を調整したり、細胞の浸透圧維持や神経伝達機能のサポートをしたりと、さまざまな役割で体内環境の正常化に貢献しています。
そんな働き者のカリウムですが、慢性腎臓病により腎機能が低下すると、不要なカリウムの排出が追いつかなくなり、血液中のカリウム濃度が上昇する「高カリウム血症」を招くことがあります。
発症すると吐き気や手足のしびれ、不整脈などの症状がみられ、重篤な場合は心不全を引き起こすこともあるため油断は禁物。
特に慢性腎臓病でステージG3b以降と診断された方は、日々の食事でカリウムを摂り過ぎないよう制限が不可欠となります。
カリウムが豊富な食材として、ほうれん草やカボチャなどの野菜類のほか、果物やイモ類も挙げられます。
また。カリウムとたんぱく質は相関関係にあり、肉や魚にも高カリウムな食材は意外と多いため摂取量には注意が必要です。
カリウムを効果的に減らすアイデアとしては、「水にさらす」「茹でる」がおすすめ。
このひと手間でカリウムを40%以上減らすことができます。
あらかじめ一口大にカットして大きな断面を作り、カリウムを流出しやすくするとさらに効果的です。
▼カリウムと腎臓の関係
正常な腎臓
↓
カリウムを排出
血圧を安定
体内環境を整える役割を持つカリウム。
余剰分は腎臓によって体外へ排出される。
機能が低下した腎臓
↓
余分なカリウムを排出できなくなると血中のカリウム濃度が上昇。
▼調理の仕方でカリウムは減らせる
1.水にさらす
生野菜やスライスした玉ねぎなどは5分ほど水にさらすことで、カリウムを大幅に減らすことができる。
2.茹でる(茹でこぼす)
茹でることでカリウムが減る野菜もある。
ほうれん草や小松菜、ブロッコリーなどは茹でて食べるのがおすすめ。
3.しぼる
茹でたりさらしたりした野菜は、しっかり水気を絞ることでさらにカリウムが減る。
「腎臓の話 より」
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イタリアで、子供に完全菜食を強いる親に対し、禁固刑の罰則を与えるという変わった法案が議会に提出されました。
肉や魚を食べない人を菜食主義者の「ベジタリアン」と呼ぶのに対し、肉や魚だけでなく、卵、バター、はちみつなど、動物搾取による製品も食さない人を完全菜食主義者の「ビーガン」と呼んでいます。
つまり、イタリアでは、子供に肉、魚、卵などを与えないビーガンの親は、法律で罰せられるべきという議論が持ち上がっているのです。
イタリアでは、ビーガンが人間にとって、著しく健康に良いという考えが普及した結果、動物性の食物をすべて取り除いた食事を子供たちに強要する傾向が見られるのです。
このブームが影響し、ここ最近では、乳幼児や2歳の子供たちが栄養失調で病院に運ばれ、時には、危篤状態に陥る事態などが発生。
幼少時に必要なプロテイン、ビタミンD、B12、カルシウム、オメガ3、鉄分などがビーガンには足りないという問題が危惧されているのです。
お肉には、私達の体が必要とする必須アミノ酸がバランスよく豊富に含まれています。
それに匹敵するほど効率よく必須アミノ酸を私達の体に提供できる野菜はありませんから、お肉を食べずに体を健康的に保つには、それなりの方法を知らなくてはなりません。
ビタミンB12を含む穀類、イモ類、野菜、果物、種実はありませんから、ビタミンB12の欠乏症に陥るベジタリアン/ビーガンが多いのが現状です。
動物性食品以外では、発酵食品、海苔に含まれているのみです。
これだけは必ずしっかり毎日の食事に加えるようにしましょう。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
ビタミンB12は、胃の粘膜から分泌される内因子という糖タンパクと結合し、腸で吸収されます。
そのため胃の病気や高齢で吸収が悪くなっている人などの場合は吸収されにくくなるので、欠乏症状が現われやすくなります。
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
同時に、ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン・活性酸素)が増えるといわれています。
ビタミンB12について?