朝、太陽の光を浴びることのメリット
太陽の光を浴びるのは、朝がベストです。
理由は2つあります。
1つは、日中に比べて朝は太陽の照度が強くないということ。
20分くらい歩いてもあまり疲労感がたまりません。
とくに夏場は昼間に外を歩くとすぐに疲れてしまうので、朝の散歩が最適です。
朝がいいもう1つの理由は、眠っている状態から覚醒状態に体が移っていく時間帯であるということです。
セロトニン神経には、交感神経を適度に興奮させる働きがあります。
そこで、朝の時間帯にセロトニン神経を活性化すれば、体も心もすっきり目覚めることができ、生活にメリハリができます。
間違いなくその日の仕事や勉強にもいい効果をもたらしてくれるでしょう。
朝こそ、セロトニン神経を鍛えるベストタイミンクなのです。
大昔の人たちは、太陽が昇ると同時に目覚めて、太陽が沈むと眠りにつきました。
それは、まさにセロトニン神経を鍛えるために重要な生活習慣だったのです。
だからこそ、大昔の人たちは平原や森を走り回って獲物を追うことができたのであり、うつ病というのは存在しなかったのです。
うつ病の原始人なんて、ちょっと想像できませんよね。
ところが、電気の発明によって、私たちは夜遅くまで起きてテレビを見たり仕事をしたりできるようになりました。
もちろん、それによって生活が豊かになったというプラス面もありますが、セロトニン神経を弱らせる原因にもなってしまったのです。
とくに最近では、サービス業でも製造業でも、夜型にシフトして生活する人が増えています。
そうなると、太陽の光を浴びることができず、セロトニン神経は弱っていく一方です。
結果として、心や体のバランスを崩してしまうわけです。
作業をするだけなら蛍光灯の光でもかまいませんが、それでは心には効きません。
太陽光の照度は蛍光灯とは比べものにならないほど強いからです。
人間の心に太陽の光がいかに大事かは、冬場に太陽の光の恵みが極端に減ってしまう北欧の国々に行くとよくわかります。
北欧に人たちの間には、冬季うつ病(季節性感情障害)という病気が冬の期間によく見られます。
うつうつとして、まさに暗い気分になってしまう病気です。
その原因は、太陽の光が少ないために、セロトニン神経が弱ってしまうからです。
そこで、北欧の人はどうしているかというと、太陽並みの明るさを持つ光源に当たる「高照度光治療」というものをしたり、太陽がさんさんと降り注ぐ南ヨーロッパに長期間出かけたりするわけです。
太陽の光をしっかり浴びれば、うつうつとした気分も回復していくでしょう。
「脳科学者が教える「ストレスフリー」な脳の習慣 より」
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最近、電車の中でキレる人を見かけます。
少し前までは、電車の中で暴れるのは酔っぱらいか、普段から暴力的な人と相場が決まっていました。
でも、最近は違ってきています。
しかも、普段はおとなしく、礼儀正しい人なのに、ついカッとしてキレてしまったという人がとても多いのです。
受けたストレスをコントロールすることができず、感情を爆発させ、普段では決してしないような行動をとってしまう、これがいわゆる「キレる」という状態です。
この「キレる」という行為、原因を簡単に言うと、「ストレス」です。
これはまさに「セロトニン神経」の機能低下が原因だと考えています。
セロトニンは脳に静かな覚醒をもたらします。
これは別の言い方をすれば「平常心」をもたらすということでもあります。
平常心を保つというのは、脳の切り換えがスムーズに行われ、どこも暴走も興奮もしていない状態のまま、スムーズに働いているということです。
セロトニン神経の機能が低下すると、感情や精神状態を普段の冷静な状態にキープすることが難しくなることは充分に推測できます。
そしてこのことは、キレる人が朝の満員電車よりも、夜の帰宅時に多いということからも証明されます。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニン、アセチルコリン、ドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
ビタミンB12について?