第4章 鼻で深く呼吸をする
口呼吸は、血液の質を悪くする
血管にとって意外と大事なのが呼吸法です。
基本中の基本は「鼻呼吸」です。
もし、口で呼吸している人は、すぐに呼吸法を改めてください。
口で呼吸をすると、まず取り入れる酸素の量が少なくなります。
すると、血液に溶け込む酸素の量が足りなくなり、血液の質が下がってしまいます。
また、口呼吸の人は口の中が乾燥して「ドライマウス」になります。
ドライマウスは細菌が繁殖しやすく、超悪玉の歯周病菌が増殖してしまいます。
悪いことは、まだあります。
口呼吸の人は、睡眠の質が悪くなります。
家族にいびきをかいていると指摘されたら注意が必要です。
睡眠中の摂取酸素が不足し、夜間も血圧が下がりにくくなります。
また、睡眠時無呼吸症候群のリスクも増大します。
口呼吸になってしまう大きな原因は、舌の筋肉が弱いからです。
通常、舌は口の上側(口蓋)にピタリとくっついていなければいけません。
それができずに、舌が垂れると口が開いてしまうのです。
舌は筋肉の塊です。
口の中で舌を動かすなど、筋トレをすると改善します。
どこでもできる呼吸法「ドローイン」
「ドローイン」という呼吸法を紹介しましょう。
背筋を伸ばして、ゆっくりと鼻から息を吸い込みます。
このときに、思い切りお腹をへこませます。
そして、お腹をへこませた状態を15秒間キープします。
それからゆっくりと息をすべて吐き出します。
シンプルな呼吸法ですが、深い呼吸の練習に加えて、腹筋まわりの筋トレ効果も期待できます。
電車に乗っているときや仕事の合間など、時々やってみるといいでしょう。
「血管が強くなる習慣 より」
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動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン・活性酸素)が増えるといわれています。
また、ビタミンB12は古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。
ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
ビタミンB12について?