第4章 半年に一度、歯医者に行く

 

第4章 半年に一度、歯医者に行く

 

成果が上がった「8020運動

 

口の中の衛生が血管の健康に深くかかわっています。

 

ここで質問です。

 

みなさんは、どんなときに歯医者に行きますか。

 

「それは、歯が痛くなったときだろう」と、答えるでしょうか。

 

1989年に当時の厚生省と日本歯科医師会が協力して「8020運動」を開始しました。

これは「80歳で永久歯を20本残そう」という意味です。

 

成人の歯は、親知らずを除くと28本ありますが、当時、80歳で自分の葉が20本以上残っている人は7%しかいなかったのです。

 

この啓蒙運動はすばらしい成果を上げ、約30年後の2017年の調査では51.2%の人が「80歳で20本」の目標を達成しています。

 

しかし、上には上があるものです。

予防歯科の先進国、スウェーデンでは80歳における残存歯数が平均20本を超えているのだそうです。

 

以前よりは格段に進歩したものの、日本人の意識はまだ改善の余地があるといえそうです。

 

 

床屋感覚で歯医者に行く

 

口内衛生に関する意識のことを「デンタルIQ」と呼びます。

 

具体的には、「歯に関する正しい知識や理解度、関心や意識レベル」ということになります。

 

先ほどの「どんなときに歯医者に行きますか」という質問は、デシタルIQを計る指針となります。

 

スウェーデンでは「歯が痛くなったら歯医者に行く」のではなく、「歯が痛くならないように歯医者に行く」のです。

そのために、3カ月から半年に一度は歯医者に行くそうです。

 

まるで、床屋か美容院に行くような感覚ですね。

 

毎日、歯磨きをしていても、歯ブラシだけで歯石を取り除くことはできません。

少なくとも6カ月に一度、歯医者で歯石を取ってもらい、口内の健康をチェックしてもらうといいでしょう。

「血管が強くなる習慣 より」

 

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人の体の老化は20代ごろから始まります。

老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。

30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。

健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。

 

動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。

脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。

一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。

このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。

「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。

 

血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。

たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。

LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。

ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、活性酸素やホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。

 

ビタミンB12について?

https://www.endokoro.com/