第5章 風呂・歯磨き・睡眠で取り入れたい習慣
ぬるめのお風呂に15分入る
お風呂で副交感神経に切り替える
仕事が終わってから寝るまでのリラックスタイムについて考えていきます。
自律神経を交感神経から副交感神経にうまく切り替えて、質のいい睡眠につなげることが目標です。
この時間帯で重要なのが、お風呂です。
湯船に浸かると体がじわりと温まり、血管が拡張します。
それによって血流が良くなり、血圧も下がります。
つまり、血管がとってもリラックスする時間なのです。
まず、気をつけたいのが「お湯の温度」です。
42度以上の熱いお湯は、逆に血圧を上げてしまいます。
昔の銭湯では、やせ我慢をして、真っ赤な顔で熱いお湯に入っている人がいましたが、あれは良くありません。
お湯はぬるめの38~40度にして、15分以上、ゆったりと入るのがベストです。
体の表面だけでなく、芯まで温めるのがコツです。
ベッドに入る1時間前がチャンス
「お風呂にいつ入るか」は好みが分かれるところです。
仕事から帰って、すぐに入るのが好きな人もいますね。
一方で、ベッドに入る前にゆっくりと入りたい、という人もいます。
どちらも、とてもいい習慣といえます。
家に帰って夕食の前にお風呂に入れば、リラックスモードへの切り替えポイントとなります。
寝る前にお風呂に入るメリットは、入眠がスムーズになる点です。
お風呂で体の芯まで温まると、その1時間後に体の温度がゆっくりと下がっていきます。
このタイミングがスムーズに眠りに入るチャンスなのです。
もし、面倒でなければ、夕食前にしっかりと入浴を済ませ、寝る前にもう一度、湯船に浸かるとベストです。
「重炭酸泉」の効果がすごい温泉地
ヨーロッパの温泉大国といえば、ドイツです。
ドイツでは炭酸泉を利用した療養施設、つまり湯治場がたくさんあります。
炭酸泉とは、地下で発生した炭酸ガスがお湯の中に自然に溶け込み、地表に噴出した温泉です。
ドイツの温泉は36~38度とぬるめなので、炭酸ガスがイオンの形で豊富に溶け込んでいます。
そして、このイオンが毛穴や汗腺から体内に入って、血管を広げるNOを分泌させるのです。
大分県竹田市の長湯温泉は、日本一の重炭酸泉として知られています。
体験しましたが、これまでに経験したことがないほど体が温まることにびっくりしました。
NOが十分に分泌して、血管がリラックスしていることを実感できたのです。
長湯温泉の重炭酸泉を再現した便利な入浴剤が発売になっています。
試してみる価値はありそうです。
「血管が強くなる習慣 より」
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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。
気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。
とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。
しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。
自律神経を整えるためには生活リズムを作るとともに栄養面も非常に大切です。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
B群は協力しあっていますから、どれが欠けても疲れやすくなります。
そして、ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
ビタミンB12について?