やみくもに習慣にとらわれない―「習慣15」

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やみくもに習慣にとらわれない―「習慣15
 
「与えられた体と心を、どのようにして返すか―これが生涯の宿題」
 
このプラトンの言葉を示したいと思います。
 
私たちは、自然または神というピッチャーから投げられた命を、キャッチャーとして受けたのです。
受けた私の体、私の心をどのようにして返すかということが、私たちの生涯のなかの宿題であるのではないかと思います。
 
私たち人間のすることは完全なことなどあり得ないのです。
すべては未完成です。
ですから、もし、今まで歩んできた道がまちがっていたと気づいたら、方向転換をすればいいのです。
 
習慣が人をつくる、と言い続けてきましたが、やみくもにそれに固執することはないのです。
新しいビジョンを描き、そのビジョンに今までの習慣が合わなくなることだってあるのです。
そんなときには、フレキシブルに考え方を変え、新しいより良い習慣をつくり出していけばいいのです。
 
「今どうするべきか」
「今までの考えを改めるべきかどうか」
それを、つねに考える習慣をつけていただきたいと思います。
 
鳥は飛び方を変えることはできない。
動物は、這い方、走り方を変えることはできない。
しかし、人間は生き方を変えることができる。
繰り返す毎日の行動を変えることにより、
新しい習慣形成により、
新しい習慣の選択を人間は決意できる。
人間には選択の自由がある。
そして、意志と努力により、
新しい自己を形成することができる。
それは、人間と動物とを根本的に区別するものといえよう。
 
この言葉には、私が伝えたいすべての内容が詰まっています。
 
習慣には固定のスタイルはありませんから、どうデザインしようと、どう選択しようと、まったく個人の自由というわけです。
そして、それは人間にのみ認められた特技なのです。
 
こうしたことを忘れずに、習慣と上手につきあい。
体と心の可能性を最大限に生かしながら大切に育てることが、与えられた人生を豊かに、そして楽しく生ききる術ではないかと思います。
「生きるのが楽しくなる 15の習慣/日野原重明 より」
 
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ビタミンB12は、もともと悪性貧血を防ぐビタミンとして知られています。
血液細胞が正常につくられるには、ビタミンB12が必要だからです。
それと同時に、脳神経系の働きにも深くかかわっています。
 
根本的な作用に目を向けると、ビタミンB12は、体内のすべてのたんぱく質を修復する働きを持っています。
とりわけ、脳や神経の修復には、ビタミンB12が不可欠なのです。
 
脳や神経が働くときは、神経線維同士の間を情報伝達物質というものが行き来します。
二本の神経線維で一単位となるその部分は「シナプス」と呼ばれます。
シナプスが豊富できちんと機能している場合、脳や神経の働きはよくなります。
 
ところが、年齢とともに、あるいは認知症などの病気によって、シナプスは次々にこわれていきます。
ビタミンB12には、そのこわれたシナプスを修復する作用があるのです。
 
また、脳の萎縮を防止するには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行われることが好ましいのです。
ビタミンB12は、蛋白合成と核酸合成の両方に役立っていることがわかっています。
 
一般にビタミンB類は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化防止に必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12B6葉酸は老化を防ぐうえでも、もっとも重要なビタミンとされます。
 
現在60歳以上の高齢者の二割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
また、高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
 
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