“肉断ち”は頭の回転を悪くする

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“肉断ち”は頭の回転を悪くする
 
脳のエネルギー源の主役として働くのが「糖質」なら、三大栄養素の「たんぱく質」と「脂質」は、脳の基本構造を中心的につくり上げている栄養素です。
たんぱく質は脳内神経伝達物質の原料となり、脂質は細胞膜をつくっています。
 
爪、髪、皮膚、歯、筋肉といった人間の身体をつくっている主原料はたんぱく質ですが、脳内の情報伝達にも深くかかわっているのです。
 
食事によって体内にとり入れられたたんぱく質は、消化酵素アミノ酸に分解され、血液の流れにのって身体の各器官へと届けられています。
脳に届いたアミノ酸は、L-グルタミン、L-ファニルアラニン、L-トリプトファンなどのかたちで脳内に入り、さらにいくつかの代謝(化学反応)を繰り返して、さまざまな神経伝達物質が合成されていきます。
 
神経伝達物質のなかで記憶や認知を司っているのはアセチルコリン系、ドーパミン系、グルタミン酸系などですが、この原料となっているのもすべてたんぱく質です。
 
これらの神経伝達物質が合成されていくためには、代謝を促す役割を与えられた「酵素」が欠かせません。
たんぱく質神経伝達物質に変わっていくどの過程にも酵素は登場し、代謝を促します。
もっといえば、酵素がなければ代謝はうまくすすまず、神経伝達物質の合成は成立しないのです。
この酵素もまた、たんぱく質を原料としてつくられています。
 
英語表現でたんぱく質は「プロテイン」ですが、ギリシャ語で「第1位のもの」を意味する「プロティオス」が語源だとされています。
たんぱく質はまさに、生命にとって最も大切な栄養素であることが、その語源からわかります。
 
たんぱく質酵素の原材料となり、神経伝達物質をつくり出しています。
たんぱく質をとることは、脳にとっては最重要課題なのです。
 
ところが、日々の摂取ははたしてうまくいっているのでしょうか。
 
「肉は好きなんだけど、健康のために控えなくては……」
 
このように、ダイエットやメタボ対策という名目のもとに、まっさきに削除対象となっているのは、たんぱく質かもしれません。
 
健康志向は、脂肪のとり方の誤解を生んでいるだけでなく、たんぱく質にもあります。
「肉や卵など動物性のたんぱく質はカロリーも高く健康にはよくない。だから控える。」というのがその理由です。
しかし、たんぱく質が人間そのものをつくり上げ、たんぱく質を原料につくりかえられていることを考えれば、理にかなわない論です。
 
たんぱく質は植物性のものからでも摂取できるのだから。大豆製品のような低カロリーのものでもいいのでは?」
 
やはりこれも、昨今の健康志向の弊害といわざるを得ません。
もちろん植物性たんぱく質も大切なたんぱく源ですが、肉類に比べて圧倒的に吸収率がよくないのです。
 
たんぱく質は、人間が生きていくためには、毎日必ず一定量を消費する。
食いだめができない栄養素なのです。
もし、たんぱく質が身体に入ってこなくなれば、身体は自らの筋肉をたんぱく源として利用しはじめます。
腕や太もも、おなががタプタプしてきたら、身体に入ってこないたんぱく質を筋肉からまかなっている可能性があります。
 
「最近、なんだか腕や脚が細くなってきた。やせたかも!?」
 
と思うかもしれませんが、それはダイエットがうまくいったわけではありません。
体内のたんぱく質の不足を意味するものですから、脳に必要なたんぱく質が枯渇しはじめたサインと考えるべきなのです。
脳のなかは目に見えないだけに侮りがちですが、神経伝達物質が合成されにくくなれば、思考力や記憶力といった脳の機能も落ちていってしまいます。
 
脳は大食漢です。
その“食欲”を満たすためには、つねに新しいたんぱく質を送り届けなければなりません。
供給の“元栓”を締めてはいけないのです。
 
しかし、元栓を全開にしていたとしても、じつは、食事で必要な量のたんぱく質を体内にとり入れるのは、非常に難しいのです。
肉類を積極的に食べ、サプリメントプロテインを補給して、ようやくまかなえるというのが、現在のたんぱく質事情といえます。
 
それでも日常の食卓にとり入れられる工夫はあります。
たとえば、冷奴を食べるときはネギにショウガが好みという人もいるでしょうが、そこに動物性たんぱく質かつお節をパラリとかけるだけでも、摂取効率がアップします。
納豆にからしとネギは欠かせないという人におすすめしたいのが、ウズラの卵を1個落とすことです。
あるいはチーズをかけて食べるというのも効率を上げる方法です。
いずれもささいなことですが、試してみる価値はあります。
“脳にいい食べ方”だと知っておきたい。
「「脳の栄養不足が」老化を早める! より」
 
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認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが脳梗塞です。
ですから、脳梗塞の前兆である隠れ脳梗塞を早期発見することで多くの認知症を防ぐことができるのです。
 
隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。

 脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。

 一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。

脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから脳の血管を健康に保つ生活を心がけ、脳梗塞を予防し、脳の健康を守ることが大切です。
 
「老化対策・栄養療法の一環にビタミンB12プラス優れた副成分」
ビタミンB12が効果的に作用するには、ビタミンB12単体ではなく葉酸など他のビタミンB群と一緒に摂取することが望ましく、また、ビタミンB群はバランスよく摂ることで相乗効果を発揮します。
生活習慣を変えるとともに栄養面の改善も非常に大切です。
栄養療法の一環としてご利用いただきたいと思います。