脳に欠かせない脂肪

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脳に欠かせない脂肪
 
わたしたちは、絶えずやってくる新しい状況に適切に対応しなければなりません。
そのために必要なのは、事において柔軟に対応する「やわらかな脳」です。
 
やわらかな脳というのは単なる比喩ではありません。
物理的にも脳は人体でもっともやわらかい臓器なのです。
 
水分を除けば、脳の70パーセントは脂肪でできており、人体でいちばん脂っぽい臓器です。
ですから、脂肪を十分に摂らなければならないのですが、どんな脂肪を摂るかが、脳のやわらかさを決定します。
 
脂肪は脳と心の健康を維持するのに欠かせません。
うつ、不安、集中力の欠如、疲労、記憶障害、アルツハイマー病、統合失調症などにかかわっている栄養素です。
また、知能を最高の状態にするのにも、最適な脂肪を最適な量だけ摂取する必要があります。
 
■必須脂肪酸が知性を高める
 
この世で健やかに生きていくには知性が必要です。
人生をよりよく生きるには、絶えずやってくる新しい状況や変化に適切に対応するのに欠かせない知能IQ(人が学習したり理解したりする能力)、知能に劣らず大切なEQ(自分自身の感情や他人との関係をうまく処理する能力)、身体的な知性であるPQ(脳と身体を円滑に連携させる脳力)という三つの知性を高めねばなりません。
このとき力を発揮するのが、オメガ3やオメガ6として知られる必須脂肪酸です。
 
たとえば、動物に必須脂肪酸の含有量の少ないエサを与えると、知能、とりわけ記憶力が低下することが明らかとなっています。
 
また、必須脂肪酸は、心の健康を高めるだけでなく、がん、心臓病、糖尿病、アレルギーの発症リスクを低下させることも判明しています。
「食べ物を変えれば脳が変わる より」
 
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脳の萎縮を防止するには、脳細胞の蛋白合成、核酸合成が順調に行われることが好ましいのです。
ビタミンB12は、蛋白合成、核酸合成の両方に役立っていることがわかっています。
 
ニューロン同士が情報伝達を行うこと、つまり神経機能的連絡を行うためには、新経路の交差点ともいうべきものが必要であり、この交差点をシナプスと言います。
このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。
 
高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのためには、それに必要な素材として神経系構成成分、つまり栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。
その中でも重要なものがビタミンB12であります。
 
また、脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。

 イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

 それらの成分が不足する背景には、朝食を抜くといった欠食や、栄養のバランスの悪さなどが考えられます。
忙しいからと食事をぬいていないか、好きなものばかり食べて偏食をしていないかなど、自分の日頃の食生活をふり返り、食事リズムと栄養バランスを改善していくことが大事です。
 
ビタミンB12が十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
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