果物は「皮ごと」焼くかジュースで飲む

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果物は「皮ごと」焼くかジュースで飲む
 
 果物にも多くのファイトケミカルが含まれています。
 
日本人になじみが深い果物の1つに「温州ミカン」があります。
毎年10月から翌1月頃にかけて旬を迎える冬の風物詩ですが、そんな身近な温州ミカンにも「β-クリプトキサンチン」というファイトケミカルが含まれています。
これはミカンの黄色い色素であり、ポリフェノールの一種です。
 
β-クリプトキサンチンは、抗酸化力が非常に高く、動脈を酸化の害から守るパワーがあります。
温州みかんをたくさん食べて、血液中のβ-クリプトキサンチン濃度が高くなった人は、動脈硬化、心臓病、高血圧、糖尿病などのリスクが、そうでない人よりも抑えられたという研究結果もあります。
 
さらにβ-クリプトキサンチンは、血中の総コレステロールと悪玉コレステロールをともに減少させます。
温州ミカンを食べ続けてβ-クリプトキサンチンの濃度が高くなると、善玉コレステロールの値が年間を通して高くなり、血管事故の危険度を大幅に軽減してくれるのです。
 
温州ミカンをよく見ると、果肉よりも果皮のほうが濃い黄色をしています。
これは果肉よりも果皮にβ-クリプトキサンチンが多いためで、ミカンは果皮ごと食べたほうがより多く取り込めます。
漢方では、熟したミカンの皮を干したものを「陳皮(ちんぴ)」と呼び、健胃剤として食欲不振などに処方しているほどです。
 
果肉の内側にある白い部分にも「ヘスペリジン」というファイトケミカルが含まれています。
ヘスペリジンには、抗アレルギー作用、抗ウイルス作用、血管強化作用、血流改善作用があります。
 
ファイトケミカルを余さず摂取するには、温州ミカンは果皮ごと食べるのがベストです。
トマトやリンゴのように丸ごとかぶりつくことが、抵抗がある方はオーブントースターで焼いて「焼きミカン」にすると、焼きリンゴのように果皮もおいしく食べられます。
果実と一緒に果皮を刻んでマーマレードにするのもいいでしょう。
 
他に、「キウイフルーツ」には「キウイポリフェノール」というファイトケミカルが含まれていて、高い抗酸化作用を発揮してくれます。
ウイポリフェノールも果肉より果皮に多く含まれるので、キウイも皮をむかずに皮ごとパクリと食べましょう。
丸ごとジュースにする方法もあります。
 
 ファイトケミカルには酸化をブロックする働きがあるのです。
また、ファイトケミカルには血小板の凝集を抑制して血液が固まるのを防ぐ、血液サラサラ作用もあります。
ファイトケミカルは現在見つかっているもので数千種類ほどですが、全体では1万種以上あると推定されています。
そのおよそ9割は野菜や果物など日常的に食べている身近な食品に含まれています。
ファイトケミカルの遺伝子を持たず、自力でつくり出すことができない私たちは、野菜や果物などを食べてファイトケミカルを摂取するしかないのです。
「血管があなたの寿命を決めている 生活習慣で「老化」を進めないために より」
 
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ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
 
ホモシステインLDLと一緒になり血管壁にコレステロールを沈着させます。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
その結果、動脈硬化心筋梗塞脳梗塞を引き起こします。
もしビタミンB群のビタミンB12葉酸があれば、ホモシステインは分解されます。
 
しかしビタミンB12葉酸が欠乏していると、ホモシステインが増え、その結果、血栓ができ、心筋梗塞脳梗塞になります。 
 
一般にビタミンB群は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化防止に必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12、B6葉酸は老化を防ぐうえでも、もっとも重要なビタミンとされます。
 
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