脂憎んで、肉は憎まず 肉からは効率よく必須アミノ酸を摂取できる

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脂憎んで、肉は憎まず 肉からは効率よく必須アミノ酸を摂取できる
 
肉の食べすぎは禁物。
でも、まったく食べないのも体に悪い
 
どうもこのごろ、「肉は悪者」という印象が強まっているようですね。
でも、それはとんでもない誤解です。
 
筋肉や内臓、骨や血液に至るまで、人間のパーツのすべてをつくるのにかかわっている重要な栄養素がタンパク質。
私たちは、タンパク質をいったんアミノ酸の形に分解してから腸から吸収しているのですが、どうしても食物から摂取しなければならないアミノ酸9種類あり、それは「必須アミノ酸」と呼ばれています。
その必須アミノ酸を最もバランスよく摂取できるのが肉なのです。
鶏肉、牛肉、豚肉などには、トリプトファン、リジン、メチオニンといった必須アミノ酸が全種類そろっています。
大豆などの植物性タンパク質より体内で吸収されやすいという利点もあります。
 
また、筋肉を維持するには、適度な運動とあわせて十分な動物性タンパク質が必要です。
さらに、気持ちを前向きにする脳内神経伝達物質セロトニンは、必須アミノ酸トリプトファンからつくられるので、肉好きの人のほうが、うつ状態になりにくいという説もあります。
 
もちろん、肉類の脂肪に含まれる「飽和脂肪酸」は中性脂肪コレステロールを増やすので、とりすぎは禁物。
でも、肉を食べないのも体に悪いのです。
 
<調理法を工夫すると肉もグッとヘルシーになる>
 
 厚生労働省は、タンパク質を1日当たり成人男性で60g、女性で50g摂取するようすすめています。
植物物性タンパク質だけだと不足する必須アミノ酸もあるので、4050%を動物性食品からとるのが理想。
少量でも効率よく必須アミノ酸をとれる肉は、食の細い高齢者にこそおすすめなのです。
1日に、肉・魚合わせて男性120g、女性100g
1個、牛乳250mg
豆・豆製品80gを食べると、バランスよく推奨量を摂取できます。
 
肉食が罪悪視されるのは、肉好きだと食べすぎてしまうため、また焼き肉やすき焼きのような甘めの味つけ、トンカツなど油を足す調理法がよくないからです。
 
でも、肉の種類や部位を選び、調理法に気をつけ、適量を守れば大丈夫。
ダイエットが必要な人も、赤身の肉は意識して食べましょう。
鶏肉なら皮の部分を除き、豚や牛はヒレ肉を。
馬肉は脂肪分が少ないので、よりヘリシーです。
逆に、市販のひき肉は脂が多いので要注意。
脂の少ない部位を引いてもらうなど工夫しましょう。
 
調理の際は、蒸したり、ゆでたり、直火にすれば、脂分を減らせます。
15歳若返る錆びないカラダのつくりかた より」
 
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イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
 
食事をぬくと低血糖状態になるため、イライラしやすくなります。
そういう場合は、血糖値を早く上昇させるため、体内ですみやかにブドウ糖に換わる砂糖やでんぷん質などの糖質をとりましょう。
コーヒーや紅茶に砂糖を入れて飲むのもいいですし、ご飯などの主食やいも類をとるのもおすすめです。
 
また、体内でブドウ糖が不足して血糖値が低くなると、血液中にあるトリプトファンやコリンなどのアミノ酸の吸収が悪くなるため、それらから作られる神経伝達物質セロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足してしまいます。
良質のたんぱく質(アミノ酸)が含まれる肉や魚介、卵、牛乳などをとりましょう。
神経伝達物質の生成に欠かせないビタミンB12はレバーや肉、魚介など、動物性食品に多く含まれていますが、原則として植物性食品には含まれません。
ただし、おもしろいことに、納豆やみそ、たくあんなど、日本に古くからある保存食には、植物性でも例外的にビタミンB12が含まれています。
これは、発酵の過程でビタミンB12が作られるためと考えられます。
 
すべてのビタミンが老化防止に必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12、B6葉酸は老化を防ぐうえでも、もっとも重要なビタミンとされます。
現在60歳以上の高齢者の二割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
また、高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
ビタミンB12は、ストレス社会に生きる現代人のこれからの健康に役立つ成分です。
 
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