腸は免疫の司令塔 腸の善玉菌を増やして免疫力をアップ!
善玉菌のエサは食物繊維。
乳酸菌と一緒に食べて腸を元気に
人間の小腸と大腸を足した長さは、7~9m。
そこに、どのぐらいの数の細菌がすんでいるかご存知ですか。
最新の研究によれば、なんと1000種類以上、9000兆個!
そのうち「善玉菌」と呼ばれる乳酸菌やビフィズス菌は、ごく一部であることもわかってきました。
健康のためには、善玉菌の数を増やし、元気に働いてもらわなくてはなりません。
善玉菌の力が弱まると、がん細胞や毒素をつくる「悪玉菌」が増殖。
ふだんはおとなしくしている「日和見菌」まで悪さをしはじめます。
その結果、便秘や下痢になり、肌が荒れるだけでなく、免疫力も大幅ダウン。
加齢とともに善玉菌が減って悪玉菌が増えていくので、若いうちからヨーグルトや乳酸菌飲料をとる習慣をつけておきましょう。
体外から摂取した乳酸菌やビフィズス菌は数日から数ヶ月で排出されてしまうのですが、腸にいい刺激を与え、善玉菌がすみやすい環境をつくってくれます。
乳酸菌もビフィズス菌も胃酸に弱いので、胃酸が弱まる食後にとること。
善玉菌のエサとなる食物繊維やオリゴ糖はバナナや牛乳のほか、タマネギ、キャベツ、ゴボウなどの野菜にも含まれています。
<免疫細胞の多くが腸に集中している>
善玉菌が減ると、なぜ免疫力が衰えるのでしょう。
腸の働きは、食べたものを消化・吸収し、老廃物を便にして出すことだけではありません。
腸は、免疫を担う細胞の多くが集中する「免疫の司令塔」。
特に小腸には、免疫細胞の一つであるリンパ球の60~70%が存在しているといわれています。
そして、ばい菌やウイルスなどの存在を察知すると、腸壁から体内に侵入するのを防ぐと同時に、全身に警報を発令、がん細胞など、体内で発生した異常な細胞も排除します。
善玉菌は、腸の免疫システムが正常に機能するために不可欠なメンテナンス役。
腸内環境が悪化すれば、免疫力が低下するだけでなく、免疫系が暴走して正常な細胞まで攻撃してしまうリウマチなどの自己免疫疾患になる恐れもあるのです。
善玉菌を元気にする乳酸菌は、ヨーグルトやチーズのほか、ぬか漬け、キムチ、みそなどにも含まれています。
これら発酵食品は、食材自体が持つ抗酸化力も、発酵によって格段にパワーアップしているので、一挙両得です。
「15歳若返る錆びないカラダのつくりかた より」
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食事をぬくと低血糖状態になるため、イライラしやすくなります。
そういう場合は、血糖値を早く上昇させるため、体内ですみやかにブドウ糖に換わる砂糖やでんぷん質などの糖質をとりましょう。
コーヒーや紅茶に砂糖を入れて飲むのもいいですし、ご飯などの主食やいも類をとるのもおすすめです。
また、体内でブドウ糖が不足して血糖値が低くなると、血液中にあるトリプトファンやコリンなどのアミノ酸の吸収が悪くなるため、それらから作られる神経伝達物質のセロトニンやアセチルコリン、ドーパミンなどが不足してしまいます。
神経伝達物質の生成に欠かせないビタミンB12はレバーや肉、魚介など、動物性食品に多く含まれていますが、原則として植物性食品には含まれません。
ただし、おもしろいことに、納豆やみそ、たくあんなど、日本に古くからある保存食には、植物性でも例外的にビタミンB12が含まれています。
これは、発酵の過程でビタミンB12が作られるためと考えられます。
すべてのビタミンが老化防止に必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12、B6、葉酸は老化を防ぐうえでも、もっとも重要なビタミンとされます。
現在60歳以上の高齢者の二割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
また、高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
ビタミンB12は、ストレス社会に生きる現代人のこれからの健康に役立つ成分です。
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