神経の働きを知ると、自分がわかる

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神経の働きを知ると、自分がわかる
 
 脳は全身の司令塔です。
そこにはさまざまな情報が伝えられ、脳はその情報を処理し、体の各部位に指令を出します。
このとき、情報をもたらしたり、脳の指令を伝えたりするのが神経です。
 
難しいと思わず、自分の体をイメージしながら、読んでみてください。
 
神経には、大きく分けて、二つのタイプがあります。
 
一つは「体性神経」です。
 
「体性神経」には、上りと下りの二つのルートがあります。
上りのルートは、目や耳、鼻、皮膚などから入る情報を脳に伝えて、脳に思考と判断をうながす「感覚神経」。
下りのルートは、脳が「こうしたい」と考えたことを、手や足などに伝えて体を動かす「運動神経」です。
 
たとえば、「ボールを見てバットを振る」という行為は、この体性神経によるものです。
 
上りのルートでは「いいボールが来たよ」と伝え、脳は「打て」と判断し、下りのルートを使って「バットを振れ」と骨格筋に伝え、スイングが始まります。
つまり、私たちの行動は、この体性神経に支配されているのです。
 
神経のもう一つのタイプが「自律神経」です。
 
体内の組織や器官をコントロールする神経ですが、それは無意識に働いています。
血管を収縮させたり拡げたり、呼吸のリズムを変えたり、汗を出したり、体温を調整したりします。
心臓を動かしたり、食べ物の消化をうながしたりするのも、この自律神経です。
「血管を収縮しろ!」とか「心臓を動かせ!」などと、私たちが考えていないのに、勝手に動いてくれるのは、この自律神経の働きがあるからです。
 
自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」があります。
この二つは正反対のタイプなのですが、これが交互にバランスをとることで、体内をうまく機能させています。
交感神経ががんばるときには副交感神経が休憩し、副交感神経ががんばるときには交感神経は休憩するというイメージです。
 
交感神経は、緊張時に働き、体を活発に動かそうとします。
一方、副交感神経は、体を休めたり、体力を回復させたりするときに働きます。
 
緊張したときには、交感神経が働き、血管を収縮して血圧を上げ、気道を広げて心拍を早くするようにうながします。
体がすぐに動けるよう、臨戦態勢を整えるのです。
 
一方、食事のときなどには、副交感神経が働き、胃や腸などを活発に動かしますが、同時に血管を拡げて血圧を下げ、気道を狭めて心拍をゆっくりさせます。
寝ているときに働いているのも、副交感神経です。
 
このように、交感神経と副交感神経は、時間帯や状況に応じて入れ替わったりして、うまくバランスをとりながら、体を維持しているのです。
 
ちなみに、呼吸は自律神経がコントロールしているといいましたが、私たちは自分の意思で息を止めたり、深呼吸したりもします。
これは「体性神経」を使って、呼吸に必要な筋肉を動かしているのです。
 
このように、自分の意思で体性神経を動かし、自律神経をある程度コントロールすることもできます。
たとえば、興奮が頂点に達したときに、「あ、こんなに興奮しちゃいけない」と思い、深呼吸すると、活性化した交感神経が収まってきたりもします。
 
 つまり「行き過ぎ」と感じたら、それを意思の力で戻すこともできるということです。
脳卒中にならない、負けない生き方 より」
 
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認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因の多くが脳梗塞です。
脳梗塞は、初期段階に数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現します。
これが隠れ脳梗塞と呼ばれるものです。
隠れ脳梗塞は早い人だと30代から表れ、40代を過ぎると急に増加すると言われています。
 
人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
 
ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
ビタミンB12や葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
ビタミンB12は、ストレス社会に生きる現代人のこれからの健康に役立つ栄養素です。
 
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