腸が喜ぶオリゴ糖のとり入れ方

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腸が喜ぶオリゴ糖のとり入れ方
 
★腸の中でビフィズス菌のエサになるオリゴ糖
 
糖質は、たんぱく質や脂質と並ぶ、3大栄養素のひとつです。
 
糖質には単糖類、小糖類、多糖類があり、ブドウ糖、果糖、ガラクトースのように糖が単体のものを単糖と言い、ショ糖、麦芽糖、乳糖のように糖が2~10個結合したものを少糖言います。
糖が数個結合したものにオリゴ糖があります。
多糖類は単糖が数百~数千という単位で結合したもので、でんぷんやグリコーゲンがあります。
これらの糖質は体内に入ると、腸で消化され、エネルギー源(ブドウ糖)になります。
まず、小腸で吸収され、肝臓でグリコーゲンとなり、ブドウ糖に戻って血液を通って全身に運ばれます。
これは、単糖類から多糖類まで基本的に同じです。
 
ところが、オリゴ糖の中には、人間の消化酵素ではほとんど消化されないものがあります。
それが大腸に到達して、ビフィズス菌のエサになり、善玉菌を増やすのです。
 
オリゴ糖が重要な理由
 
オリゴ糖ブドウ糖や果糖などの単糖が3~10個結合してできたものです。
 
大腸内のビフィズス菌オリゴ糖をエサに増殖し、酵素の力で乳酸や酢酸などの酸を作り、腸内を酸性にします。
腸が酸性になると、アルカリ性を好んで生活する大腸菌や食中毒の原因菌であるウェルシュ菌などは繁殖できなくなります。
腸は乳酸や酢酸に刺激され、ぜん動運動が活発になるため、便通もよくなります。
また、酢酸は、腸の炎症抑制や、腸の細胞修復に必要な酪酸を作る材料にもなる有益な短鎖脂肪酸です。
ビフィズス菌が作る酢酸には強力な大腸菌O157への感染防御作用を示すという報告もあり、オリゴ糖を積極的にとることが腸内環境を整える上でとても大きな意味を持っていると言えます。
 
オリゴ糖の仲間たち
 
オリゴ糖には、糖の結合の仕方により、いろいろな仲間がいます。
ラクオリゴ糖は、ごぼう、ヤーコン、アスパラガス、にんにく、ねぎ、玉ねぎなどに多く含まれており、まろやかな甘さがあります。
大腸内のビフィズス菌を増やして腸内環境を整え、肥満、動脈硬化予防に役立つと言われています。
大豆オリゴ糖は、大豆に含まれる少糖類の総称で、みそやしょうゆにも含まれています。
少量で腸内環境をよくする働きがあり、免疫力を向上させます。
ラクオリゴ糖は、母乳に多く含まれているオリゴ糖で、便秘や下痢を改善します。
たんぱく質の消化作用を助け、脂質代謝をよくし、ミネラルの吸収も促進します。
日本酒に多く含まれるイソマルトオリゴ糖は、熱や酸に対して強く、防腐作用があります。
 
 
オリゴ糖の研究は、1899年、フランスの研究チームが母乳で育てられた赤ちゃんの便から、ビフィズス菌を発見したことから始まりました。
母乳で育てられた赤ちゃんの腸内細菌は、約90%がビフィズス菌だったのです。
その原因を調べると、母乳に含まれているオリゴ糖ビフィズス菌を増やしていることがわかりました。
これを機に、いろいろなオリゴ糖が発見されることになりました。
オリゴ糖は、糖分であるにもかかわらずカロリーは砂糖の約半分。
虫歯の原因菌であるミュータンス菌のエサにもなりません。
そのため、虫歯になりにくい、低カロリーの甘味料としても注目されています。
 
腸内細菌を育てるためにオリゴ糖をとるのなら、サプリメントや健康食品に加工されたもので摂取したほうが、効率よく腸内細菌を増やすことができます。
というのは、オリゴ糖ごぼうなどの野菜、大豆、てんさい糖などに含まれていますが、その含有量はごくわずかで、食べ物からは少ししかとれないからです。
 
オリゴ糖が含まれている食材図鑑
 
玉ねぎ
玉ねぎに豊富に含まれるフルクタンは加熱するとフラクオリゴ糖になる。
 
玉ねぎの辛味成分が熱を加えると減り、もともとあった甘み成分が引き立つ。
におい成分の硫化アリルには血流の循環を改善する効果がある。
 
本みりん
もち米を麹菌の酵素の働きで発酵させたもの。
でんぷんやたんぱく質が分解されてできた生成物とアルコールでできている。
調味料だが、酒でもある。
 
甘みの元は、グルコース、イソマルトース(オリゴ糖の一種)など。
複数の甘味がコクを生み、照り・ツヤを出して食材を美しく見せる。
 
バナナ
バナナは食物繊維、オリゴ糖が豊富で、腸内環境をよくする果物の優等生。
カリウムなど、他の栄養素もバランスよく含まれているため健康的なダイエットに欠かせない。
 
加熱するとオリゴ糖が増え、甘味が増し、便秘解消によい。
炭水化物も多いため、エネルギー源にもなる。
 
ヤーコン
ペルー原産のいも、ヤーコンには、フラクオリゴ糖が豊富に含まれている。
食べると早い人では翌日から便通がよくなる。
 
見た目はさつまいもだが、食感は梨やレンコンのようにシャキシャキしている。
皮はむかないほうが栄養価を失わずに食べられる。
 
甘みと、シャキシャキとした食感を生かした料理に。
生でも食べられるので、刻んでサラダ、漬け物に、煮物、きんぴらなども。
 
大豆
天然のオリゴ糖、大豆オリゴ糖が豊富。
大豆オリゴ糖はみそ、しょうゆ、豆腐、納豆など、大豆食品全般に含まれる。
甘さは砂糖と比べ、80%くらい。
 
必須アミノ酸をバランスよく含むたんぱく質が主要成分であることから、「畑の肉」と呼ばれる。
 
はちみつ
はちみつには、熱や酸に強くて変質しにくい、イソマルトオリゴ糖が含まれている。
ビタミンやミネラル、アミノ酸などの栄養素を豊富に含んでいる。
 
はちみつの独特の甘味があるため、オリゴ糖だけの甘みよりクセがある。
殺菌効果があるので、長期保存も可。
「腸で酵素をつくる習慣 より」
 
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季節の変わり目は、ホルモンバランスが乱れ、疲労感が強くなり眠気やだるさを生じます。
寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
 
自律神経を整えるためには生活リズムを作るとともに栄養面も非常に大切です。
 
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB1はエネルギーの供給だけでなく、老廃物の代謝にもかかわっています。
B1だけではありません。
B2、ナイアシンなどのほとんどのビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
B群は協力しあっていますから、どれが欠けても疲れやすくなります。
したがっていっしょにとるのが効果的です。
 
また、ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、動脈硬化の原因として新しく注目されているホモシステインが増えるといわれています。
さらに、ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
 
ビタミンB12は、細胞の生成にとって重要な核酸(DNA)の合成やたんぱく質の合成、末梢神経(手足)、中枢神経(頭)、 認知機能に深く関わりがある栄養素です。
超高齢社会を目前とした今、元気でイキイキと年を重ねるために、ビタミンB12に注目していただきたいと思います。
 
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