ストレスをためない食事とは?

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ストレスをためない食事とは?
 
キーワードは腸内環境と「トリプトファン
 
セロトニンのほとんどは腸にありますが、ストレスなどの“気持ち”に関係するのは、脳内のセロトニンです。
しかし、腸のセロトニンは脳内には入ってこれない人体のしくみになっており、脳内で働くセロトニンは脳内で合成しなければなりません。
 
脳内でセロトニンをつくるために必要な、いわば“材料”が「トリプトファン」というアミノ酸です。
しかしこれも体内ではつくれません
 
食事によって体内に取り込むしかないのです。
 
トリプトファンは、肉類、魚類、米、麺類、乳製品など、「たんぱく質」を含む食材に多く含まれています。
ところが、不摂生や無理なダイエット、1日1食などを続けていると、トリプチファンもできず、結果的にセロトニンも不足します。
こうなると自律神経も乱れ、ストレスもたまり、場合によってはうつになります。
 
現代社会が乱れることも多い。
そうなるとどうしてもトリプトファンが不足しがちになります。
トリプトファンは、セロトニンだけでなく眠りを誘うメラトニンの材料でもあり、不足しないように食生活を工夫してほしいのです。
 
なお、たんぱく質には動物性(肉、魚、卵、チーズなど)と植物性(大豆、豆類、穀類など)があります。
セロトニンの材料として使われやすいのは、植物性たんぱく質です。
とはいえ、動物性たんぱく質も有効なアミノ酸です。
 
また、セロトニンを作り出すには、トリプトファンのほかにも「ビタミンB6」や「鉄分」も不可欠になります
トリプトファンとビタミンB6が腸内で合成され、脳内へ運ばれたあと、セロトニンに変化する――と思えばいいでしょう。
 
鉄分は、セロトニンだけでなくドーパミンノルアドレナリンの合成に欠かせない酵素(トリプトファン水酸化酵素)の働きを助けていると言われます。
 
トリプトファンを多く含む食材は?
 
動物性たんぱく質からトリプトファンを効率よく体内に取り込むには、乳製品がいいでしょう。
たとえばチーズやヨーグルとなどの乳製品は、たんぱく質を豊富に含んでいます。
トリプトファンも多いのです。
 
さらに乳製品に含まれる乳酸菌は、腸内でたんぱく質の分解を助ける働きをしています。
ただし、体質的にヨーグルトなどがダメな人もいるので、絶対ではありません。
 
1.ビタミンB6を含む食材
・赤身の魚(マグロ・カツオなど)
・肉類(豚肉・鶏肉・牛肉など)
・レバー(豚・鶏・牛)
・豆類(大豆・小豆など)
・果物(バナナ・プルーンなど)
 
2.鉄分を含む食材
・魚類(鮎、鰯、煮干しなど)
・貝類(しじみ、あさりなど)
・海藻(あおのり、ひじきなど)
・肉類(豚肉、鶏肉、牛肉など)
・レバー(豚・鶏・牛)
・卵の卵黄
・豆類(大豆・小豆、みそなど)
 
ここでも腸内細菌が重要になります。
 
実はビタミンB6は、腸内細菌によって食品中から取り出され、合成されます。
そのため、腸内細菌が悪いと、いくらビタミンB6が豊富な食材を食べても意味はありません。
 
同じように、鉄分も腸内細菌によって体が吸収しやすい形になると考えられています。
「うつ」にならない習慣抜け出す習慣 より」
 
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仕事がたまっていたり、疲れていたりするときに、自分の思いどおりに物事が進まないと、イライラしやすくなります。
また、つねにイライラしやすく、状況によってキレやすくなるという人もいます。
こうしたイライラの原因は、脳の神経を伝達する機能の低下によって、脳の緊張・興奮状態が過剰になっているのではないかと考えられています。
 
 イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
 
 それらの成分が不足する背景には、朝食を抜くといった欠食や、栄養のバランスの悪さなどが考えられます。
忙しいからと食事をぬいていないか、好きなものばかり食べて偏食をしていないかなど、自分の日頃の食生活をふり返り、食事リズムと栄養バランスを改善していくことが大事です。
 
一般にビタミンB群は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化防止に必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12、B6、葉酸は老化を防ぐうえでも、もっとも重要なビタミンとされます。
 
 現在60歳以上の高齢者の二割の人に、ビタミンB12の欠乏が見られるということです。
これは年をとると胃の機能が低下し、内因子の分泌が低下するからです。
また、高齢者が理由のはっきりしない神経症状を呈したら、ビタミンB12の欠乏を考えるべきだという学者もいます。
 
ビタミンB12の働き
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