手軽にほっとする
まるで温泉に入ったときのような
幸福感を得られる「手浴」
日本人にとって、リラックスであり、贅沢の象徴なのが温泉でしょう。
温泉旅行に行くと癒されるというのは実験でも示されていて、財団法人日本交通公社の牧野らが大阪大学大学院医学系研究科の戸田らと行った研究では、2泊3日の旅行に参加した40人の被験者の唾液を旅行の前後で採取して調査しました。
結果、被験者のもともと持っている性質に多少左右されるものの、ストレス軽減効果があることが証明されました。
とはいえ、いざ温泉に行くとなれば大仕事。
なかなか簡単には時間を取れません。
そこでご紹介したいのは、手をお湯につけるという「手浴」です。
この「手浴」は、実は医療現場から生まれたもので、医療現場では、お風呂に入れない患者さんもしばしばいます。
そこで、そういう患者さんたちにもお風呂に入ったのと同じような効果や感覚を味わってもらうために実践されているのがこの「手浴」なのです。
北海道大学の矢野らの脳血管障害の患者さんを対象にした研究論文によると、38度の温水で手を温めると、患者の痛みが緩和したり、爽快感が増加したり、前向きな言葉を発するようになったり、病気の回復に対する「やる気」も向上した、と報告されています。
なぜこのようなことが起きるかというと、実は、暖かさを感じる「温点」がもっとも集中しているところが、指、手のひら、そして前腕だからです。
また、手の血管には交感神経支配が集中しています。
ですから、手を温めると、これらの神経に作用して、いろいろな効果が得られるのです。
たとえば、寒いときにストーブや焚き火などに手をかざして温めると、心も癒やされますよね。
あれは、ただ温かいからというだけではなく、こういう仕組みだったんだと納得できます。
何より手浴であれば、オフィスに給湯室があればいつでも、誰でもできます。
ちょっと一息つきたいなぁというときに給湯室のお湯をちょっとした容器に注ぎ、しばしの間手をつけておくだけです。
給湯室がなければ、ヒーターやストーブなどの前で手を温めてみるのも良いでしょう。
同じ効果が得られるはずです。
さらに、ぼーっとすることで脳も元気になり、気持ちを入れ替えられます。
リラックスには手を温める、ぜひ覚えておいてください。
「科学的に元気になる方法集めました より」
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自律神経を整えるためには生活リズムを作るとともに栄養面も非常に大切です。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
B群は協力しあっていますから、どれが欠けても疲れやすくなります。
また活性酸素と一緒になり、脂肪やLDLの過酸化、血管内皮細胞や血管の平滑筋の異常を引き起こします。
ビタミンB12は胃液からつくられる糖タンパクと結合して吸収されます。
この糖タンパクが内因子と呼ばれるものですが、胃の病気、胃粘膜に障害がある人は内因子がつくられず、ビタミンB12が吸収されなくなります。
しかし、ビタミンB12は大量に摂ることで浸透圧の原理による押し込み効果によって胃の内因子と関係なく吸収されることが分かっています。
吸収率を高めるビタミンB12摂取量の目安は1000μg(マイクログラム)以上と考えられています。
また、主に動物性食品にしか含まれないというビタミンなので、野菜中心の食生活の人や、ダイエットをしているなど食事の量が少ない人は、ビタミンB12を補った方が良いとされています。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
ビタミンB12について?
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