ソーシャル・エイジの衰えが認知機能の低下を加速させる

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ソーシャル・エイジの衰えが認知機能の低下を加速させる
 
家族や仕事の話、愚痴、悩みなどを気軽に話せる友人がいますか?
家族や親類とはコミュニケーションをとっていますか?
近所の人たちとはどうでしょうか?
 
フレイルは「健康な状態と要介護状態の中間地点」と位置づけられていますが、表れる症状は一人ひとり異なり、非常に多面的。
次の3つのフレイルがさまざまに絡み合い、健康な状態からプレフレイル、フレイル、要介護に移行します。
「体が丈夫だからフレイルになんかならない」とはいえないのです。
 
・身体の虚弱(フィジカル・フレイル)…サルコペニア、ロコモなど
・心/認知の虚弱(メンタル/コグニティブ・フレイル)…うつ、認知機能低下
・社会性の虚弱(ソーシャル・フレイル)…閉じこもり、困窮、孤食など
 
なかでも注目してほしいのは3番目の「ソーシャル・フレイル(社会的フレイル)」
運動機能が衰えることにも、心が弱くなることにも、これがかかわっています
 
「夕食を考えるのはめんどうだし、買物にも行きたくない」「町内会の会合、さぼっちゃおうか。
こんな何気ない「めんどうくさい」が積み重なることも、ソーシャル・エイジを低下させます
 
「フィジカル・フレイル」「メンタル/コグニティブ・フレイル」そして「ソーシャル・フレイル」は、たとえれば3つの円が少しずつ重なったような状態。
「ソーシャル・エイジ=社会的年齢」が低下して社会や人とのつながりが減り、ソーシャル・フレイルになれば、認知機能が低下する「コグニティブ・フレイル」を引き寄せることになります。
※若い人と同じようにさまざまなことに興味を持ち、チャレンジする気持ち、好奇心、行動力を失わない人のことを「ソーシャル・エイジ=社会的年齢」が優れているといっています。
 
「コグニティブ」とは「認知機能」という意味の形容詞で、コグニティブ・フレイルの行きつくところは認知症です。
「なりたくない!」と強く思っていることでしょう。
 
認知症にならないためには何をすればよいか、さまざまにいわれていますが、予防策としては「運動」と「教育」が広く知られています
 
運動は脳を活性化するのによいと以前からいわれているので、すでに心がけている人も多いことでしょう。
 
もう1つの教育は、いわゆる学校で行なう勉強ではなく、いくつになっても興味や関心のあることを学んだり、新しい知識や情報を得ようとしたりする生涯教育のようなものです。
 
英会話、囲碁や将棋、陶芸、絵画などを学んだり、資格取得に挑戦するのもいいでしょう。
自治会の会合できちんと話たいから」と、話し方教室に通ってもいい。
自ら進んで学ぼう、ワンランクアップしようという気持ちが、認知機能の低下を防ぐのに役立ちます。
 
加齢によって認知機能が衰えるのは避けられませんが、そのスピードと、どのレベルから衰えるかは人によってさまざまです。
それならせめて、高いレベルからゆっくりと衰えたいですよね。
好きなことを楽しく学んで認知機能を高め、フレイルを遠ざけましょう。
 
「今日は雨だから家でボーっとしていよう」と思う人と、「雨でも美術館に行ってみよう」という人では、明らかに前者のほうがフレイルになる確立が高いのです。
「東大が調べてわかった衰えない人の生活習慣 より」
 
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物忘れとは、脳は、体の機能全般をコントロールしている司令塔ですが、加齢とともにその働きは衰え物忘れの症状が出てきます。
脳血管の動脈硬化を放っておくと、血液循環が悪くなって脳細胞の動きが低下し、記憶力や思考力などが鈍り物忘れがはじまります。
40歳を越えた頃から「ど忘れや物忘れが激しくなった」「人の名前がなかなか思い出せなくなった」などと物忘れを感じるようになるのは、脳機能低下のあらわれです。
 
物忘れに関して脳の機能を活性化する重要な栄養素がビタミンB12です。
脳の神経細胞は約140億個といわれ、25歳を過ぎると1日に10~20万個ずつ死滅していきます。
死滅した神経細胞2度と再生されず物忘れもひどくなります。
しかし、死滅した神経細胞は元に戻らなくとも、神経の通り、すなわちネットワークをよくすれば、低下した機能を補い、さらには高めることができ物忘れも改善されます。
 
物忘れに関する神経伝達物質の中で記憶と学習にかかわっているのはアセチルコリンで、このアセチルコリンはコリンと酵素を原料にしてつくられています。
ビタミンB12は、アセチルコリンを活性化して神経伝達をスムーズに行う働きをもっています。
アルツハイマー認知症の患者の脳脊髄中にはビタミンB12が少ないことが確認されています。
 
老人の認知症3割~5割を占めるアルツハイマー病の場合は、脳細胞が萎縮する病気です。
この萎縮を食い止めるためには、脳細胞を生成するためのタンパク合成、核酸(DNA)合成が順調に行われる必要があるのです。
ビタミンB12は、脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
 
ビタミンB12について?
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