腸内環境が整っている人はストレスに強い
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腸内環境が整っている人はストレスに強い
腸とメンタルはどんなふうに関係しているのでしょうか。
こんなマウスの実験があります。
腸内細菌がいない無菌のマウスと、正常な腸内細菌を持つマウスに、同時に同じようなストレスを与えて、コルチコステロン(ストレスホルモン)の量を比べてみたものです(『免疫力をアップする科学』藤田紘一郎、SBクリエイティブ刊)。
すると、同じストレスを与えているのに、腸内細菌のいない無菌のマウスのほうが、ストレス反応が2倍(ストレスホルモンの分泌量が2倍)だったのです。
どういうことかというと、腸内細菌には、ストレスを軽減する働きがあるということ。
言い換えれば、腸内環境が整っているほうが、ストレスに強いのです。
また、ストレスが強くかかって交感神経が優位になると、腸内細菌にも変化が起こることがわかっています。
ストレスがかかり、緊張したり戦闘モードに入ったりすると、アドレナリンの作動性の神経が腸管の粘膜に作用して、ノルアドレナリンが腸のなかに分泌されます。
そうなると通常、善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7となっている割合が乱され、悪玉菌が増えて腸内環境が悪化します。
よく極度に緊張するなどストレスがかかると、便秘をしたり下痢をしたりすることがありますが、その理由はこういうことだったのです。
文字通り「脳腸相関」というわけです。
ところで、神経伝達物質の合成にも欠かせないビタミンB群は、腸内細菌によっても合成されます。
だから、腸内環境が悪化すればビタミンB群が合成されなくなり、ビタミンB群不足になります。
ビタミンB群が不足すれば、疲れやすくなったり、うつ症状を感じたりするようになる。
腸内環境をいい状態に保つことが、いかに大切か、おわかりいただけたでしょうか。
「「うつ」は食べ物が原因だった! より」
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自律神経を整えるためには生活リズムを作るとともに栄養面も非常に大切です。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
B群は協力しあっていますから、どれが欠けても疲れやすくなります。
脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。
また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。
ビタミンB12は胃液からつくられる糖タンパクと結合して吸収されます。
この糖タンパクが内因子と呼ばれるものですが、胃の病気、胃粘膜に障害がある人は内因子がつくられず、ビタミンB12が吸収されなくなります。
しかし、ビタミンB12は大量に摂ることで浸透圧の原理による押し込み効果によって胃の内因子と関係なく吸収されることが分かっています。
吸収率を高めるビタミンB12摂取量の目安は1000μg(マイクログラム)以上と考えられています。
また、主に動物性食品にしか含まれないというビタミンなので、野菜中心の食生活の人や、ダイエットをしているなど食事の量が少ない人は、ビタミンB12を補った方が良いとされています。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
ビタミンB12について?
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