たんぱく質を消化できない人が増えている
たんぱく質を消化できない人が増えている
だからといってたんぱく質が不足しないようにやみくもにたくさんとればいい、というわけではありません。
摂取したたんぱく質は、しっかり消化・吸収する必要があります。
ところが最近、たんぱく質を消化・吸収できない人が増えています。
脂質や糖質に比べて、たんぱく質の消化・吸収には胃が重要な役割を果たしています。
ですから胃の調子が悪い人は、たんぱく質が十分とれなくなり、やせてしまう人が多いのです。
なぜ、たんぱく質の消化・吸収に胃が重要なのでしょうか。
そう、重要なのは「胃」そのものというより、「胃酸」なのです。
胃酸の分泌が少ない人もいますが、わざわざ胃酸の分泌を抑えてしまっている人もいます。
胃酸の分泌を抑える薬を飲んでいる人などがそうです。
最近増えている逆流性食道炎は、胃酸が食道に逆流してしまう病気で、いわゆる空腹時や夜間に胸やけなどの症状があります。
逆流性食道炎の原因を簡単に説明しましょう。
胃の粘膜は十分な量の胃粘膜で覆われています。
一方、食道の粘膜にはそういったものがありません。
ですから胃からペプシンや胃酸を含んだ胃液が逆流すると、食道の粘膜が炎症を起こしてしまうのです。
その逆流性食道炎の患者さんによく処方されているのがPPI(プロトンポンプ阻害薬)という薬です。
今、PPIはものすごい勢いで処方されています。
確かに、PPIの服用によって、症状が劇的に楽になる人も多い。
しかしその一方で、強い薬でもあるため、胃酸の分泌をゼロに近いくらい減らしてしまいます。
医者に行って「逆流性食道炎ですね。ではお薬を出しておきましょう」と処方されたPPIを飲んでいる人や、ちょっと胃の調子が悪いからとH2ブロッカーの市販薬を使っている人は、胃酸の分泌が下がり、たんぱく質が吸収しにくくなっています。
結果的に「たんぱく質不足」になっているということなのです。
「「うつ」は食べ物が原因だった! より」
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自律神経を整えるためには生活リズムを作るとともに栄養面も非常に大切です。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
B群は協力しあっていますから、どれが欠けても疲れやすくなります。
脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。
また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。
ビタミンB12は胃液からつくられる糖タンパクと結合して吸収されます。
この糖タンパクが内因子と呼ばれるものですが、胃の病気、胃粘膜に障害がある人は内因子がつくられず、ビタミンB12が吸収されなくなります。
しかし、ビタミンB12は大量に摂ることで浸透圧の原理による押し込み効果によって胃の内因子と関係なく吸収されることが分かっています。
吸収率を高めるビタミンB12摂取量の目安は1000μg(マイクログラム)以上と考えられています。
また、主に動物性食品にしか含まれないというビタミンなので、野菜中心の食生活の人や、ダイエットをしているなど食事の量が少ない人は、ビタミンB12を補った方が良いとされています。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
ビタミンB12について?
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