成長している脳こそが健康な脳

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成長している脳こそが健康な脳
 
脳の健康について、大きな期待を寄せて研究を続けてきました。
最近になって、どのような状態の脳が健康なのか、答えがわかってきたように感じています。
 
脳の健康に必要なものは三つあります。
まず一つ目はグルコース、つまり糖です。
糖分を摂らないと脳は働きません。
 
二つ目は酸素。
血液に乗って酸素が運ばれることで、脳は機能します。
 
そして三つ目は情報です。
脳は情報を取り込むことによって成長します。
つまり、脳には糖や酸素だけでなく、情報、言い換えるなら経験することが必要だということです。
私たちが日々さまざまな経験をすることによって、脳は成長しているのです。
 
では、その脳を健康にするためには、具体的にどのようにしたら良いのでしょうか。
ずっと感じていることは、「脳と植物は似ている」ということです。
脳の健康を保ちたければ、植物を育てるのとまったく同じやり方をすれば良いのです。
 
植物が成長するには光と水と空気、そして養分が必要ですが、それは脳も同じ。
糖、酸素、情報という栄養を取り込むことで、初めて脳は元気になる。
それが一つでも欠けると、脳は一気に衰えることになります。
 
友人と喧嘩すると、人は元気がなくなるものです。
しかし、楽しい出会いがあれば、ワクワクします。
まり、経験は脳に影響を与えるということです。
 
また脳の健康はイメージではなく、目に見えるものです。
なぜなら脳の枝ぶりがサインを出すから。
たくさん脳を見てきたので、枝ぶりのサインを理解できるようになりました。
そしていまでは、脳画像を見るだけで、その人の脳が健康かどうか分かるようになったのです。
 
脳の健康は古くて新しいテーマです。
 
脳が病気になると正常に働かなくなるのは事実。
だから、脳の病気を研究することも必要でしょう。
ただ、脳が病気になったというと、人は脳全体がおかしくなったと考えてしまいます。
しかし、たとえ脳が病気になったとしても、脳には壊れていない部分もたくさんあり、脳全体が不健康というわけではないのです。
 
では、健康な脳とはどのようなものなのか?
ずばりいえば、成長している脳こそが健康な脳といえるのです。
実際、正常な脳は日々成長しています。
しかし、何かの理由で脳が成長を止めると、一気に不健康になってしまうのです。
50歳を超えても脳が若返る生き方 より」
 
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脳の中では、運動会のリレーのように、神経がバトンをつないで、指令を伝達していきます。
しかし、たとえばC地点の神経細胞が倒れてしまい、指令がそこで止まってしまう、という事態が起こります。
このとき、すぐにC地点の神経細胞を救出できれば復活したのですが、時間が経ち、死んでしまって、その指令も届かなくなる。
これが運動麻痺や言語障害の起こる理由です。
 
ところが、脳のすごいところは、C地点から今度はほかのルートでバトンを渡そうとするのです。
新たなルートで、新たなリレーのチームを作り、「言葉を話す」という指令を伝えようとします。
この新チームは、以前のチームのようにバトンの受け渡しがうまくなく、スムーズに指令が届きません。
しかし、何度も繰り返し練習するうちに、だんだんうまく指令が伝わるようになっていきます。
 
このようにして、死んでしまった神経細胞は復元しないけれど、ほかのルートで代用できれば、言葉がある程度話せるようになり、失語症もよくなっていくというわけです。
 
ニューロン同士が情報伝達を行うこと、つまり神経機能的連絡を行うためには、新経路の交差点ともいうべきものが必要であり、この交差点をシナプスと言います。
このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。
 
高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのためには、それに必要な素材として神経系構成成分、つまり栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。
その中でも重要なものがビタミンB12なのです。
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
 
ビタミンB12について?
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