長生きの秘訣は家事と欲求にあり

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長生きの秘訣は家事と欲求にあり
 
100歳を超える高齢者の人口は、1990年代から2000年代にかけて急速に増加しました。
しかも女性のほうが長生きで、100歳以上の人の約9割が女性です。
男性の平均寿命も延びており、現在は81歳を超えましたが、女性はそれよりも7年ほど長く生きています。
 
なぜ、このように男女差が生まれるのか、その理由を10年以上も探求してきました。
そして、恐らく以下の二つが理由なのではないかという結論に達しました。
 
一つ目は「家事」です。
 
多くの男性は家事をしません。
加えて50歳ともなると、会社では役職に就き、部下を従えることになり、自分はあまり動かなくなります。
すると日々の行動にバリエーションがなくなり、生活がパターン化してしまう事態に陥るのです。
 
一方、女性はたとえ仕事をしていなかったとしても、掃除、洗濯、育児、子供や夫のケアなど、家事だけでもさまざまなことをこなしています。
結婚すると、そのような生活を数十年にわたって続けることになる。
この家事があるからこそ、女性の脳は男性に比べると衰えないのだと考えています。
 
そして、女性が長生きするもう一つの理由は「欲求」です。
 
食欲、睡眠欲、性欲、名誉欲、自己顕示欲、独占欲など、人間にはさまざまな欲がありますが、「欲求は悪いもの」と考えている人は少なくないかもしれません。
しかし、この欲求で人の脳は動いています。
欲求があるからこそ、好奇心を持って行動することができ、それが脳に刺激を与えるというわけです。
 
とくに男性は、40代半ばを過ぎると欲求が欠乏する傾向にあります。
しかし女性は、いくつになっても「もっと○○したい」という欲求を持っているのです。
中高年の女性向けのウィッグ(かつら)のテレビコマーシャルを見て、それを確信しました。
 
男性のなかにも物欲がある人はいますが、女性と比べると圧倒的に欲求が不足しています。
それでは脳は衰え、どんどん老け込んでいくばかり。
だから男性も、女性のように細々とした欲求を持つべきなのです。
美しくなりたい、変わりたいというような欲張りな思いも含めて、男性も真似するべきでしょう。
 
というのも、欲求とは、別の言い方をすれば「前向きな気持ち」であるからです。
 
実際、「あれが欲しい」「旅行に行きたい」「あの人のようになりたい」と強く感じたときに、脳はフル稼働して情報を集めます。
そして体を動かし、欲望を叶える準備を始める。
これは脳が成長を始める証です。
 
脳が成長すると、人は若々しくなり、そして生き生きとした雰囲気が表に出るようになります。
好奇心旺盛で前向きな女性は、それだけで美しく見えるものなのです。
 
好奇心と欲張りは前向きな気持ちの表れであり、それが脳を成長させる原動力になるのです。
 
では、具体的にどうすればいいのか。
まずは紙と鉛筆を用意して、いま自分が欲しいものや、やりたいことなど、自分の欲求を思いつく限り箇条書きにしてみてください。
 
もし10個以上スラスラと書けたという人は、かなりの欲張りといえます。
逆に5個以下しか思いつかない人は、もっと欲張りになったほうがいいでしょう。
もし3個以下しか書けなかったら、欲求が完全に欠乏しているので、脳のためにもいますぐ改善が必要です。
 
自分の欲求を箇条書きにしたら、次はどれを実現させたいか、ランキングをしてみます。
さらにどの欲求なら実現が容易か、同じようにランキングしてみてください。
そして、二つのランキングで上位に入った欲求から、実現に向けて行動を始めるのです。
それが脳に大きな刺激を与えることになるでしょう。
 
以上のように、家事をこなしたり、適度な欲求を持つことで、50歳以降の生活は劇的に変わります。
男性は意識的に自分を盛り上げないと、どんどん老け込んでいく一方です。
自分に刺激を与え続け、老いに対して抵抗してもらいたいと思います。
 
そして今後、100歳まで生きるためには、最初の50年と次の50年を真っ二つに分けて考えてください。
もし51歳なら1歳、57歳なら7歳になったと考えるのです。
 
そして最初の50年を生きたら、次の50年を生きる力となる何かを始めてください。
自分を新しく創造する覚悟がなければ、100年も健康でいることなど不可能です。
 
加えて、50代でバリバリ働いているときから、こうした心がけをしておくべきです。
なぜなら、誰もがいつか定年や引退を迎えるからです。
 
そのときに没頭できる趣味や適度な欲求があるかどうかで、脳の健康が左右され、その後の人生にも大きな影響を及ぼすことは間違いありません。
50歳を超えても脳が若返る生き方 より」
 
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脳の中では、運動会のリレーのように、神経がバトンをつないで、指令を伝達していきます。
しかし、たとえばC地点の神経細胞が倒れてしまい、指令がそこで止まってしまう、という事態が起こります。
このとき、すぐにC地点の神経細胞を救出できれば復活したのですが、時間が経ち、死んでしまって、その指令も届かなくなる。
これが運動麻痺や言語障害の起こる理由です。
 
ところが、脳のすごいところは、C地点から今度はほかのルートでバトンを渡そうとするのです。
新たなルートで、新たなリレーのチームを作り、「言葉を話す」という指令を伝えようとします。
この新チームは、以前のチームのようにバトンの受け渡しがうまくなく、スムーズに指令が届きません。
しかし、何度も繰り返し練習するうちに、だんだんうまく指令が伝わるようになっていきます。
 
このようにして、死んでしまった神経細胞は復元しないけれど、ほかのルートで代用できれば、言葉がある程度話せるようになり、失語症もよくなっていくというわけです。
 
ニューロン同士が情報伝達を行うこと、つまり神経機能的連絡を行うためには、新経路の交差点ともいうべきものが必要であり、この交差点をシナプスと言います。
このシナプスは、歳をとっても増加し、より成熟した結合が進行するとされています。
 
高度の創造過程にも高密度のシナプス形成が必要と思われ、そのためには、それに必要な素材として神経系構成成分、つまり栄養成分が必要なことは当然で、また、その構築作業のための酵素、そしてそれを補佐する補酵素的ビタミンも必要となります。
その中でも重要なものがビタミンB12なのです。
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
 
ビタミンB12について?
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