体の奥から目覚めてくるものがある

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体の奥から目覚めてくるものがある
 
心の健康にとって気分的なものは大切だと考えています。
肉や光で高揚感が生まれるというのが、たとえ気分的なものに過ぎないとしても、脳が快感に満たされるということですから、心の健康にはプラスになります。
 
精神科医うつ病の患者さんに対して、「もっと外に出て気分を変えたほうがいいですよ」とか、「晴れた日は散歩するだけでも気持ちが明るくなりますよ」といったことをよくアドバイスします。
これも日常生活の気分転換です。
 
そこでもし、「そんなことしたってうつは治らない」とか、「こんなに落ち込んでいるのに散歩なんか」と拒否感を持つ人がいたら、うつはなかなか改善されません。
気分転換のきっかけさえ失ってしまうからです。
 
でも、「騙されたと思って」というぐらいの気持ちでアドバイスを受け容れてもらうと違ってきます。
たしかに外に出ることは気分を変える程度の効果しかありませんが、その程度のことでも「気持ちいいな」とか、「この感覚、ずいぶん忘れていたな」と気がつくことがあるからです。
「これからは、毎日少しの時間、外で過ごしてみようかな」という気持ちになっただけでも、うつはずいぶん改善されたことになります。
 
そして忘れていたものを思いだします。
 
これは肉にも言えないでしょうか。
 
年齢を重ねてくるととくにそうですが、家庭での食事はあっさりしたものになってきます。
野菜料理が中心になり、肉のような脂っこいもの、コレステロール値の高い食材は敬遠されます。
「もう若くないんだから」とか、「これからはカロリーを摂ることよりも胃に負担の少ないものを優先させよう」と考えるからでしょう。
味付けもあっさりしている料理のほうが体にはいいように感じます。
 
ところが、そういう食生活でもたまに肉を食べるとやっぱり嬉しいのです。
気分も若返ったように感じるし、元気が出てきます。
いつも野菜中心の料理のときには口数も少ないのに、肉料理になるとにぎやかになってきます。
「久しぶりだな」「やっぱり美味しいね」と会話も弾んできます。
「たまには肉も食べなくちゃ!」とつい声に出してしまいます。
 
<光と肉>には気分を高揚させる効果があると思っていますが、それがどこから来るのかと考えたときに、一つの答えを出せるような気がします。
 
たぶん、体の奥から目覚めるものがあるのです。
<光も肉>も、動物としての人間には欠かせないものであり、たとえ高齢になってもそれを求める本能までは失われていないからです。
「脳のため光を浴びよう肉を食べよう より」
 
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私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
 
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
 
脳を酷使するときにも、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
糖質を分解するB1が不足すると、脳のエネルギーが不足し、とたんに頭が回らない状態になります。
また、脳の神経伝達物質の合成すべての段階に関わっています。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
さらに、ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
 
ビタミンB12について?
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