自然な食生活って何だろう

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自然な食生活って何だろう
 
食べ物が体を作るということは誰でも知っています。
 
骨も筋肉も、血管も内臓も、そしてもちろん脳も、その成分となるものは基本的には食べ物から摂取します。
 
ということは、人間の体はもともと自然の中に存在した食べ物で作られているということです。
木の実や草の実、動物や魚介類で体を作ってきたということです。
 
その中でいちばん栄養があって満腹感をもたらすものは言うまでもなく動物の肉でしょう。
魚介類は海辺でなければ採取できないし、木の実や草の実は保存こそできますが収穫量としてはわずかなものになります。
人間の歴史をさかのぼれば、私たちはおもに肉を食べ、木の実や草の実で空腹感を補ってきたことになります。
つまり、自然な食生活という言葉を使うのでしたら、たとえ「原始的」と言われても肉を食べることは人間とってきわめて自然な食生活と言ってもいいはずです。
 
ところがいつのころからか、自然な食生活といえば野菜や穀類中心の食事、肉は控えめにしてタンパク質は大豆のような食物性の食品で補う食事を意味するようになってきました。
とくに高齢者ほどその傾向が強くて、たまに肉料理を食べたいと思っても、「もう歳なんだから」とか「ちょっとコレステロール値高いから」と自分でセーブしたり、あるいは夫婦の場合でしたら妻が「あっさりした料理のほうが体にいいわね」と気遣います。
 
もちろん野菜や穀類はとても大事な食品だと思っています。
年齢に関係なく、食生活はさまざまな食材をバランスよく料理することがいちばん健康的でしょう。
言うまでもないことです。
 
でも、そうだとすれば肉だけを必要以上に悪者視する必要はないし、たとえ歳をとっても人間の体には欠かせない食べ物だということにも変わりはないはずです。
むしろ、いつまでも若々しい体と脳を保つためにも、人間はいくつになっても肉を食べたほうがいいと考えています。
長く高齢者の医療を続けてきた中で学んだことです。
厚生労働省も最近この考えを推しすすめています。
 
少なくとも、こういうことは言えるはずです。
 
肉を食べることで人間は生き延びてきました。
知能を発達させ、寿命を延ばしてきたのも、気の遠くなるほど長い年月、肉を主食としてきたからです。
ありとあらゆる食べ物があふれる時代になっても、肉を食べるときに湧き起こる高揚感こそ、もっとも自然で本能的な喜びになっています。
「脳のため光を浴びよう肉を食べよう より」
 
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イタリアで、子供に完全菜食を強いる親に対し、禁固刑の罰則を与えるという変わった法案が議会に提出されました。
肉や魚を食べない人を菜食主義者の「ベジタリアン」と呼ぶのに対し、肉や魚だけでなく、卵、バター、はちみつなど、動物搾取による製品も食さない人を完全菜食主義者の「ビーガン」と呼んでいます。
つまり、イタリアでは、子供に肉、魚、卵などを与えないビーガンの親は、法律で罰せられるべきという議論が持ち上がっているのです。
なぜ、このような法が提案されるに至ったのでしょうか。
 
イタリアでは、ビーガンが人間にとって、著しく健康に良いという考えが普及した結果、動物性の食物をすべて取り除いた食事を子供たちに強要する傾向が見られるのです。
このブームが影響し、ここ最近では、乳幼児や2歳の子供たちが栄養失調で病院に運ばれ、時には、危篤状態に陥る事態などが発生。
幼少時に必要なプロテイン、ビタミンD、B12、カルシウム、オメガ3、鉄分などがビーガンには足りないという問題が危惧されているのです。
 
確かにお肉を食べなければ、ベジタリアンですが、ただそれだけでは、健康的なベジタリアンとは呼べません。
お肉には、私達の体が必要とする必須アミノ酸がバランスよく豊富に含まれています。
それに匹敵するほど効率よく必須アミノ酸を私達の体に提供できる野菜はありませんから、お肉を食べずに体を健康的に保つには、それなりの方法を知らなくてはなりません。
 
また、ビタミンB12を含む穀類、イモ類、野菜、果物、種実はありませんから、ビタミンB12の欠乏症に陥るベジタリアン/ビーガンが多いのが現状です。
動物性食品以外では、発酵食品、海苔に含まれているのみです。
これだけは必ずしっかり毎日の食事に加えるようにしましょう。
 
ビタミンB12は胃液からつくられる糖タンパクと結合して吸収されます。
この糖タンパクが内因子と呼ばれるものですが、胃の病気、胃粘膜に障害がある人は内因子がつくられず、ビタミンB12が吸収されなくなります。
しかし、ビタミンB12は大量に摂ることで浸透圧の原理による押し込み効果によって胃の内因子と関係なく吸収されることが分かっています。
吸収率を高めるビタミンB12摂取量の目安は1000μg(マイクログラム)以上と考えられています。
主に動物性食品にしか含まれないというビタミンなので、野菜中心の食生活の人や、ダイエットをしているなど食事の量が少ない人は、ビタミンB12を補った方が良いとされています。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
 
ビタミンB12について?
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