肉と魚が脳を強くする

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肉と魚が脳を強くする

 

アミノ酸スコアが高い食品の代表が肉。

牛肉、鶏肉、豚肉は、どれもスコア100点です。

そのうえ、タンパク質の合成に必要なビタミンA、ビタミンB12、ミネラルなども多く含まれています。

タンパク質は、原料になる20種類のアミノ酸だけでは合成することができません。

ビタミンとミネラルの力があって、はじめてタンパク質が合成できます。

料理にたとえれば、アミノ酸は材料で、ビタミンとミネラルは材料を料理するための火力のような役割を果たします。

肉の場合、原料と火力をどちらも含んでいるわけですから、タンパク質を合成するにはとても効率のよい食品なのです。

脳内で分泌される脳内神経伝達物質も、アミノ酸、ビタミン、ミネラルを合成して作られます。

肉を食べれば、効率よく丈夫な身体が作られるだけでなく、脳の働きもスムーズ&活発にしてくれるのです。

 

脳そのものは、4割がタンパク質、残りの6割は脂質でてきています。

脳を作る上で必要な脂質のうち、25%を占めるのが、n-3系脂肪酸のひとつである「DHA」です。

n-3系脂肪酸には、α-リノレン酸、EPA、DHAの3つがあり、DHAとEPAは、おもに魚に多く含まれています。

α-リノレン酸とEPAは体内でDHAに変換されて脳内に運ばれますが、この変換効率はあまり良くありません。

そのため、脳をしっかり作るには、かなりの量のn-3系脂肪酸を摂取する必要があります。

もちろん変換には、ビタミンとミネラルの力も必要です。

脳の必須栄養素であるn-3系脂肪酸が不足すると、さまざまな精神症状が現れます。

たとえば、「産後うつ」の原因のひとつは、n-3系脂肪酸の減少です。

母乳にはたくさんの脂肪分が詰まっており、DHAもたっぷり含まれています。

授乳すると、母乳と一緒にDHAがお母さんの身体の外に出てしまい、お母さんの体内では、DHAが不足します。

この不足が原因で、うつ状態が起こってしまうのです。

不足を防ぐには、n-3系脂肪酸をたくさん含む食べ物を、普段以上にしっかり食べておかなくてはいけません。

産後うつ以外にも、さまざまな精神症状や、偏った性格は、脳の栄養不足によって引き起こされます。

症状が異なっていても、原因は脳の栄養不足である可能性が高いのです。

「魚を食べると頭が良くなる」という歌がありますよね。

あの歌のゆえんは、脳に占めるn-3系脂肪酸の割合が非常に大きいこと以外にも理由があります。

n-3脂肪酸には、神経伝達のスピードをアップさせる働き、つまり、頭の回転を速くする働きがあるのです。

さらに、n-3系脂肪酸には抗酸化作用もあるので、脳を酸化からも守ってくれます。

偏食をして、魚をあまり食べないと、n-3系脂肪酸が不足して、脳の機能が衰えてしまいます。

逆に、魚をよく食べてn-3系脂肪酸をしっかり摂れば、脳が活発に働いて、歌のとおり、頭が良くなるんです!

日本人は、世界でもっとも魚をたくさん食べている国民なのだそうです。

手先が器用、頭脳明晰といったイメージを持たれている日本人。

アメリカの大手メディア「Gazette Review」が2016年に発表した「最も知能の高い国」ランキングでも、日本は3位にランクインしています。

これも、魚食が発達しているからだといえそうです。

しかし、日本人の魚の摂取量は年々低下しており、それと反比例するように、精神疾患患者の割合が増えています。

もともと日本人は魚をたくさん食べてきたため、日本人の脳は、他の国の人よりも、n-3脂肪酸をより多く必要とする脳に発達してきたのではないかと考えています。

いまだに日本人の魚の摂取量は世界トップですが、以前の日本人と比べれば食べる量が減ってしまったので、日本人の脳が必要とするn-3系脂肪酸の量には足りなくなり、精神疾患の患者さんが増えてきたのでは、と思うのです。

 

性格に問題がある患者さんの病院食カルテを見ていると「魚禁」「肉禁」の文字が目立ちます。

魚禁とは、「魚が嫌いなので食事に出さないでほしい」と病院スタッフに頼んでいるという意味。

「肉禁」は、肉を食事に出さないでほしいという意味です。

肉や魚を食べないことで、良質なタンパク質やn-3系脂肪酸が体内で不足し、脳や脳内神経伝達物質の形成に悪影響を与えるわけです。

同様に、肉をまったく食べないなど、特定の食品を食べないようにしている人には精神疾患を抱えている人が意外と多いんです。

妄想が激しかったり、恐怖感が強かったり、思考が独特で社会性が欠けていたりします。

タンパク質は、脳内神経伝達物質の根本的な材料ですから、肉を食べなければタンパク質も不足して、脳内神経伝達物質が正常に作られないのです。

また、肉にはビタミンが少ないと思われがちですが、ビタミンAやビタミンB6、ビタミンB12は野菜よりも圧倒的に肉に多く含まれています。

ビタミンB群のほとんどは、欠乏すると精神疾患の症状が現れます。

菜食主義で野菜だけを食べていると、アミノ酸だけでなく、タンパク質の合成に必要なビタミン、ミネラルまで不足してしまいます。

魚や肉を控えるのは、身体だけでなく、脳のためにもとっても危険です!

「栄養で人生は変わる より」

 

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イタリアで、子供に完全菜食を強いる親に対し、禁固刑の罰則を与えるという変わった法案が議会に提出されました。

肉や魚を食べない人を菜食主義者の「ベジタリアン」と呼ぶのに対し、肉や魚だけでなく、卵、バター、はちみつなど、動物搾取による製品も食さない人を完全菜食主義者の「ビーガン」と呼んでいます。

 

 つまり、イタリアでは、子供に肉、魚、卵などを与えないビーガンの親は、法律で罰せられるべきという議論が持ち上がっているのです。

なぜ、このような法が提案されるに至ったのでしょうか。

イタリアでは、ビーガンが人間にとって、著しく健康に良いという考えが普及した結果、動物性の食物をすべて取り除いた食事を子供たちに強要する傾向が見られるのです。

このブームが影響し、ここ最近では、乳幼児や2歳の子供たちが栄養失調で病院に運ばれ、時には、危篤状態に陥る事態などが発生。

幼少時に必要なプロテイン、ビタミンD、B12、カルシウム、オメガ3、鉄分などがビーガンには足りないという問題が危惧されているのです。

 

確かにお肉を食べなければ、ベジタリアンですが、ただそれだけでは、健康的なベジタリアンとは呼べません。

お肉には、私達の体が必要とする必須アミノ酸がバランスよく豊富に含まれています。

それに匹敵するほど効率よく必須アミノ酸を私達の体に提供できる野菜はありませんから、お肉を食べずに体を健康的に保つには、それなりの方法を知らなくてはなりません。

 

また、ビタミンB12を含む穀類、イモ類、野菜、果物、種実はありませんから、ビタミンB12の欠乏症に陥るベジタリアン/ビーガンが多いのが現状です。

動物性食品以外では、発酵食品、海苔に含まれているのみです。

これだけは必ずしっかり毎日の食事に加えるようにしましょう。

 

ビタミンB12は、胃の粘膜から分泌される内因子という糖タンパクと結合し、腸で吸収されます。

そのため胃の病気や高齢で吸収が悪くなっている人などの場合は吸収されにくくなるので、欠乏症状が現われやすくなります。

加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。

ビタミンB12は細胞の生成にとって重要な、核酸たんぱく質の合成に関わっているため、健康維持に無くてはならない栄養素なのです。

新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。

その結果若さにもつながることにもなります。

 

ビタミンB12について?

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