「メラトニン」はこうしてつくられる

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メラトニン」はこうしてつくられる

 

私たち人間は、「自前の睡眠薬を夕方になると合成・分泌し、睡眠への導入と維持に活用しています。

 

その「自前の睡眠薬」とは、睡眠ホルモンのメラトニンです。

 

セロトニン」と語呂が似ていますね。

それにはちゃんと理由がありますが、その前に、メラトニンはどこでどのようにつくられるか、お話ししましょう。

 

 

メラトニンは脳のほぼ真ん中に位置する「松果体」で合成・分泌されます。

 

ところでフランスの有名な哲学者デカルトは、松果体を「心の座」と名づけました。

この考えは、現代の脳科学で間違いであることが判明していますが、メラトニンを合成・分泌する器官(松果体)は、それほど脳の重要な位置にあります。

 

メラトニンは脳の松果体で合成・分泌されるといいましたが、それを松果体に指令するのは、脳の視床下部の「主時計」です。

 

脳の視床下部の視交叉上核にある「主時計」が、網膜を介して太陽光の電気信号を受け取り、バイオリズムの調整の指令を体中の細胞の時計に出しますが、視床下部は、網膜に太陽光が当たっている昼間には、メラトニンの合成・分泌をしないように抑制をかけています。

 

そして、太陽が沈み、網膜に太陽光が当たらなくなると、その抑制が外れて、メラトニンの合成・分泌がはじまります。

そして、次の日に太陽が昇るとともにまた合成・分泌が止まります。

 

 

このように、メラトニンは、太陽光によってみごとにコントロールされているのです。

 

夕方以降につくられるメラトニンは、人がベッドに入って横になって目を閉じると血液に分泌され、全身に「就寝!」の指令を発します。

それに呼応して、自律神経も交感神経から副交感神経に切り替わり、「休め! エネルギーを補給せよ」の指令を全身に発します。

 

また、血圧も心拍も呼吸も鎮まり、体温も下がります。

体温が下がると、脳の働きが全体的に落ちます。

 

もちろん、外部らの感覚刺激(ストレス性の感覚刺激)

もないので、「覚醒中枢」は休止状態になります。

 

これが入眠のメカにガムです。

 

その主役を演じるのは「メラトニン」です。

 

したがって、メラトニンが夕方から就寝するまでにたっぷりとつくられることが、入眠には絶対条件になります。

「医者が教える疲れない人の脳 より」

 

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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。

そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。

とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。

気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。

とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。

しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。

 

私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。

この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。

セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。

 

脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。

それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。

しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。

イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。

そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。

また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

 

からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。

ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。

いわば元気の素です。

ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。

また、ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、動脈硬化の原因として注目されているホモシステインが増えるといわれています。

 

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