食事の習慣5.水溶性食物繊維で便秘しらずの腸になる
しかし、いま多くの日本人が食物繊維の摂取不足に陥っています。
厚生労働省の掲げる1日の食物繊維摂取基準「男性20g、女性18g」に対し、若年層だけでなく、高齢者を含むすべての世代でクリアできていない状況です。
日本人に便秘の人が多い原因は、ストレスフルな生活による自律神経の失調と蠕動運動の不調もありますが、食事による食物繊維の摂取量の不足にもあるといえます。
便秘はまさに「万病のもと」。
栄養を吸い取った便が老廃物として腸にとどまることで、悪玉菌が有害物質を産生し、腸壁の炎症を引き起こし、腸内環境を悪化させて免疫力を低下させます。
食物繊維には、腸内細菌のエサとしての側面以上に、便を整えて便秘を改善する効果があることは、よく知られているでしょう。
ただし、ふたつの食物繊維による効果の違いも知っておきましょう。
穀類、豆類、きのこなどに多く含まれる不溶性食物繊維は、腸まで消化されずに届き、腸のなかでも水に溶けず便のカサを増やすことで、腸を刺激して蠕動運動をうながしてくれます。
また、水溶性食物繊維は、腸のなかで水分を含んでゲル状になることで、便をやわらかくしてくれます。
ただし、いま便秘の人が食物繊維で改善しようと思うなら、水溶性食物繊維を意識的に多く摂取しましょう。
不溶性食物繊維の比率が高いと、固まった便のカサが増し、さらに詰まらせてしまう可能性があるからです。
※食物繊維には大きく分けて2種類あります。
水に溶けない「不溶性食物繊維」と、水に溶けてゲル状になる「水溶性食物繊維」があり、善玉菌のエサとなるのは「水溶性食物繊維」です。
水溶性食物繊維は、海藻やらっきょう、ゴボウのほか、オクラや納豆、モロヘイヤ、めかぶ、山芋などの「ネバネバ食材」に多く含まれます。
また、フルーツには不溶性・水溶性どちらの食物繊維も豊富に含まれ、さらにビフィズス菌のエサとなって活性を高めるオリゴ糖も多く含まれています。
切るだけで手軽に食べられるので、継続的に摂取するには最適な食材といえるでしょう。
「免疫力が10割 より」
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人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。
たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。
LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることもわかっています。
ビタミンB群は、体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
なかでも注目が、ビタミンB12です。
古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。
ビタミンB12について?
https://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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