Q.「ゴースト血管」ってどんなもの?

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Q.「ゴースト血管」ってどんなもの?

 

A.血管内皮細胞の老化によるもの

 

最近、「ゴースト血管」が話題になりました。

毛細血管に血液が流れなくなり、いずれ消えてしまうというものです。

 

毛細血管は周辺の細胞に酸素や栄養を届けています。

そのため、血流が悪くなると、酸素や栄養を絶たれて細胞が死んでしまい、健康や美容に大きな問題を引き起こすことが明らかになってきました。

 

毛細血管は「血管内皮細胞」と「基底膜(と外側にある壁細胞)」のみでできています。

そのため、主な構成要素である、血管内皮細胞の機能を良好に保つことが、毛細血管をイキイキとした状態に保つために大切であるというるでしょう。

 

 

ちなみに、耳たぶは脂肪が豊富で大きな血管が少ないため、ほとんど毛細血管によって栄養を供給されています。

そのため、血流が減ると、脂肪組織が委縮して耳たぶにシワが出てきます。

 

実は、この耳たぶのシワが、冠動脈疾患のサインとされているのです。

 

1973年にこの説が初めて発表されて以降、さまざまな研究がされ、年齢、コレステロール、血圧、喫煙の有無に関わらず、冠動脈疾患のサインであると認められました。

一方、単なる加齢現象ではないかともいわれていました。

 

ただ、病気を検査・治療する医療者にとって、この研究結果の数値はあまり無視できないものなのです。

 

また、最新の研究では、耳たぶにシワがない人、片方のみ耳たぶのシワがある人、両方の耳たぶにシワがある人を調べたところ、どちらも血管内皮細胞の機能が低下していました。

 

心血管疾患の危険因子(高血圧や高コレステロール血症、糖尿病、喫煙など)で調整すると、両方の耳たぶにシワがある人のみ、血管内皮細胞機能の低下と関連がありました。

もし、両方の耳たぶにシワを見つけたら、一度、心臓の血管の状態を調べたほうがよいかもしれません。

「『血流』をよくする 最高の習慣 より」

 

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血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。

たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。

LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。

 

でも、LDLには2種類あることをごぞんじですか?

それは、酸化したLDLと酸化していないLDLです。

LDLの中でも血管に悪さをしていたのは、実は酸化LDLだったのです。

ということは、血管を酸化から守るシステムがしっかりできていれば、酸化LDLは血管に付着しづらくなる。

それが血管老化を防ぎ、血管強化につながるということです。

 

この、血管の酸化を抑えてくれるのが、実はビタミンなのです。

ビタミンの中でも特に大事なビタミンが、ビタミンCとビタミンEです。

ビタミンCとビタミンEの抗酸化力は、非常に強力です。

心筋梗塞を起こした患者さんのグループが正常のグループよりも血中のビタミンC、ビタミンEの濃度が低かったとする報告もあります。

この2つのビタミンに、ビタミンAを加えた3つのビタミンは、いずれも抗酸化力が強く、ビタミンACE(エース)と呼ばれています。

そしてもうひとつ忘れてはいけない大事なビタミンがあります。

 

それはビタミンBです。

ビタミンBにはいくつかの種類があり、ビタミンBグループとして存在しています。

ビタミンBの抗酸化力は強くありませんが、細胞のエネルギー産生やエネルギー代謝を効率よくするためにはなくてはならないビタミンです。

体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。

B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。

ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。

また、ビタミンBは8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。

 

ビタミンB12について?

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