AGEは臓器にたまり、機能障害を引き起こす

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AGEは臓器にたまり、機能障害を引き起こす

 

◆しわやシミ、動脈硬化白内障……AGEの恐るべき影響

 

私たちの体の約60%は水分ですが、次に多い成分は体の屋台骨をつくっているタンパク質です。

 

つまり、AGEは体内のあらゆる細胞、臓器で例外なくつくられ、長い年月のうちにたまっていきます。

その悪影響は脳、目、心臓、腎臓、肺、血管、胃腸、生殖器、皮膚、頭髪、骨など、あらゆる臓器・器官に及びます。

 

いったんタンパク質がAGE化すると、なかなか体から排出されません。

これまでの研究により、いったんAGE化してしまったコラーゲンがお肌からほぼなくなるのに75年、関節からなくなるのに600年かかると考えられています。

これらの臓器では、AGEは一生そのまま残り続けることになります。

 

では、体内にAGEがたくさんたまっていると、どのような弊害が出てくるのでしょうか。

少し、具体的に見ていきましょう。

 

コラーゲンはプリプリしてやわらかく、細胞を下支えするクッションのような役割を持つタンパク質です

体のタンパク質のおよそ3割はコラーゲンであるとされ、皮膚だけでなく、血管、目、骨や軟骨、脳などあらゆるところに存在しています

このコラーゲンが糖化しAGE化すると、細胞はゴツゴツとした岩のような足場で働かざるを得なくなります。

その結果、細胞に機能障害が現れてきます。

キーワードは、炎症。

細胞に慢性の炎症が起こり、機能が障害されていくのです。

 

もちろん、AGE化されたコラーゲンの働き自身も劣化していきます。

皮膚のコラーゲンにAGEがたまれば、コラーゲン機弾力性を失い、シワやたるみの原因になります。

最近の研究では、AGEがシミをつくり、薄毛の原因となることも分かってきました。

また、血管のコラーゲンがAGE化すれば、動脈は硬くなり、骨でAGEが増えれば、もろくなります。

さらに、目では水晶体が濁って白内障が起こり、脳ではアルツハイマー病の原因のひとつとされている老人斑(脳にできたシミ状の斑)の形成が助長されます。

 

 

◆AGEは酵素の働きも低下させる

 

AGEは、人間の生命活動や健康維持に欠かせない生理活性物質「酵素」にも影響を及ぼします。

酵素は、摂取した食べ物の消化・吸収・代謝など、体内で起こるさまざまな化学反応に対して触媒として働いています。

また、生体内にはスーパーオキシドジスムターゼやカタラーゼなどの、活性酸素(フリーラジカル)を除去する働きを持つ酵素もあります。

 

しかし、これらの酵素もタンパク質でできているため、AGEの影響をもろに受けてしまいます

 

AGE化された酵素は、その機能が低下するため、体の中でできた活性酸素をうまく除去できません。

その結果、組織に慢性の炎症が引き起こされ、さらにAGEの形成も促進されて老化が進行していきます

つまり、AGEの増加⇒抗酸化機能の低下←活性酸素の増加⇒慢性炎症⇒AGEの増加という悪循環が構築されてしまいます。

 

このように、あらゆる組織のタンパク質がAGE化によって傷めつけられ、徐々に機能が低下し、体の修復力や抗酸化力が落ちて脆弱になっていくと、ついに病気が引き起こされていきます。

 

このように、人間の老化には、AGEが深く関わっているのです。

「老けない人は何が違うのか より」

 

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血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。

たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。

LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。

 

でも、LDLには2種類あることをごぞんじですか?

それは、酸化したLDLと酸化していないLDLです。

LDLの中でも血管に悪さをしていたのは、実は酸化LDLだったのです。

ということは、血管を酸化から守るシステムがしっかりできていれば、酸化LDLは血管に付着しづらくなる。

それが血管老化を防ぎ、血管強化につながるということです。

 

この、血管の酸化を抑えてくれるのが、実はビタミンなのです。

ビタミンの中でも特に大事なビタミンが、ビタミンCとビタミンEです。

ビタミンCとビタミンEの抗酸化力は、非常に強力です。

心筋梗塞を起こした患者さんのグループが正常のグループよりも血中のビタミンC、ビタミンEの濃度が低かったとする報告もあります。

この2つのビタミンに、ビタミンAを加えた3つのビタミンは、いずれも抗酸化力が強く、ビタミンACE(エース)と呼ばれています。

そしてもうひとつ忘れてはいけない大事なビタミンがあります。

 

それはビタミンBです。

ビタミンBにはいくつかの種類があり、ビタミンBグループとして存在しています。

ビタミンBの抗酸化力は強くありませんが、細胞のエネルギー産生やエネルギー代謝を効率よくするためにはなくてはならないビタミンです。

体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。

B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。

ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。

また、ビタミンBは8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。

 

ビタミンB12について?

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