◆特定の栄養素だけ制限するのは危険!
カロリー制限を行わない限り、ある栄養素を制限したダイエットは、他の栄養素の過剰摂取を招きます。
そのような変化に乏しい偏った食事が長期的に人にどのような影響を及ぼすか、誰も答えを持っていません。
なにせ、これまで私たちは長い人類の歴史の中で、いろいろな物を食べ、子孫を残し、寿命を延ばしてきたわけですから。
もちろん、トランス脂肪酸(植物油から固形の油脂をつくる際にできる脂肪酸)、精製された単純糖質、異性化糖(主にコーンシロップから科学的につくられる果糖とブドウ糖からなる液糖)、ファストフード、超加工食品などに私たちの体が適応していない可能性は十分に考えられます。
これらの食品や成分は、努めて避けるべきでしょう。
しかし、それは必ずしも特定の栄養素を食卓から全て排除すべきだということを意味しているわけではありません。
当然、栄養素の「質」についても考慮する必要があります。
また、調理や加工の過程で栄養素が変性したり、その機能が劣化したりする可能性も考えなくてはなりません。
三大栄養素を丸ごとの食品(ホールフード)としてとるのか、それとも加工品としてとるのか、生で食べるのか、あるいは調理した形でいただくのか、などでも体に対する影響はずいぶん違ってくるでしょう。
健康管理を見聞きするとき、メッセージがあまりにも単純化されすぎていないか、もう一度、自分の目でチェックしてみてはいかがでしょう。
「老けない人は何が違うのか より」
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各栄養素にはそれぞれ役割があり、互いに作用し合って初めて「栄養」として働きます。
多種類の栄養素が機能を発揮し、効率よく利用されるしくみがヒトの体には整っています。
たとえば、糖質がエネルギーに変わるにはビタミンB群などが必要で、ビタミンB群が活性化するには各種のアミノ酸やミネラルが必要、…というように、栄養素を利用するにはほかの栄養素の働きが不可欠です。
よく、ヒトは1人では生きられないといいますが、栄養素もひとつだけでは機能しません。
ビタミンB群とは、体に入った栄養成分をエネルギーに変えるときに不可欠なビタミンの仲間です。
B1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類を総称して「ビタミンB群」と呼んでいます。
8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、B群は、体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン・活性酸素)が増えるといわれています。
ビタミンB12は水溶性と脂溶性という特徴を併せ持つため体の隅々にまでいきわたりさまざまな働きをします。
細胞の生成にとって重要な核酸(DNA)・たんぱく質の合成や末梢神経(手足)、 中枢神経(頭)、認知機能に関わりがあるため、健康維持に無くてはならない栄養素なのです。
細胞が入れ替わることにより若さにもつながると考えられます。
ビタミンB12について?
http://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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