◆黒砂糖は白砂糖より体にいいのか
白砂糖と黒砂糖。
同じ砂糖でも、この二つの砂糖ほどイメージが対極化しているものはありません。
一般的に流布しているイメージは、こうです。
「生成された白砂糖は、とにかく体に悪い。諸悪の根源」。
かたや、「黒砂糖はビタミン、ミネラル豊富。風邪や便秘の予防になり、ダイエットの美肌効果も」。
本当にそうなのでしょうか。
まずは、二つの砂糖のつくり方から説明します。
最初にサトウキビを細かく刻んだ後、圧搾機で汁を搾り出します。
次いでこのサトウキビの搾り汁に石灰を入れて煮て、不要な成分を沈殿させて取り除きます。
濾過した上澄み液を何段階かに分けて加熱、濃縮し、攪拌しながら、冷やして固めることで黒砂糖ができ上がります。
一方、上澄み液からショ糖以外の成分をさらに取り除き、煮詰めて結晶をつくり、最後に遠心分離器にかけて取り出されたものが白砂糖です。
つまり、この二つ、精製度は多少違いますが、結局は主成分の大半がショ糖なのです。
もちろん、白砂糖はショ糖以外の成分をほとんど含んでいません。
黒砂糖が、白砂糖よりビタミンやミネラルを多く含み、ショ糖の含有量が多少なりとも少ないことは紛れもない事実です。
しかし、調味料として使う黒砂糖で補えるビタミンやミネラルの量はほんのわずかなものです。
黒砂糖が、新鮮な野菜や丸ごと食べる果物と同じように貴重なビタミンやミネラルの供給源となろうはずもありません。
したがって、この二つの砂糖を「善」と「悪」という構図で捉えるのは、明らかに行き過ぎています、
黒砂糖でビタミンやミネラルを十分に補おうと思ったら、それこそ、大変な量をとらなければならないでしょう。
黒砂糖独特の風味や味が好きでたまに食べますが、健康になるために黒砂糖をとろうと思ったことは一度もありません。
あくまで、白砂糖も黒砂糖も嗜好品のひとつだと考えるべきです。
また、ショ糖を取り出した糖液には、まだ糖分がいく分残っており、これに加熱を繰り返し、煮詰めてできるのが三温糖です。
茶色っぽいので、これも健康な糖だと思っている人も少なくないようですが、色は過熱によるカラメル反応によるものです。
イメージで物事を判断してはいけません。
「老けない人は何が違うのか より」
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各栄養素にはそれぞれ役割があり、互いに作用し合って初めて「栄養」として働きます。
多種類の栄養素が機能を発揮し、効率よく利用されるしくみがヒトの体には整っています。
たとえば、糖質がエネルギーに変わるにはビタミンB群などが必要で、ビタミンB群が活性化するには各種のアミノ酸やミネラルが必要、…というように、栄養素を利用するにはほかの栄養素の働きが不可欠です。
よく、ヒトは1人では生きられないといいますが、栄養素もひとつだけでは機能しません。
ビタミンB群とは、体に入った栄養成分をエネルギーに変えるときに不可欠なビタミンの仲間です。
B1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類を総称して「ビタミンB群」と呼んでいます。
8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、B群は、体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン・活性酸素)が増えるといわれています。
ビタミンB12は水溶性と脂溶性という特徴を併せ持つため体の隅々にまでいきわたりさまざまな働きをします。
細胞の生成にとって重要な核酸(DNA)・たんぱく質の合成や末梢神経(手足)、 中枢神経(頭)、認知機能に関わりがあるため、健康維持に無くてはならない栄養素なのです。
細胞が入れ替わることにより若さにもつながると考えられます。
ビタミンB12について?
http://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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