ファイトケミカルはスープにすると効率よく摂取できる
野菜の細胞壁を壊すことがカギ
現在も、様々な機関で研究が進められる注目の栄養素ファイトケミカルは、野菜や果物に含まれる植物が植物自身の身を守るためにつくりだした成分のことです。
よく耳にする緑茶のカテキンや、大豆のイソフラボン、ぶどうのアントシアニン、トマトのリコピン、にんじんのβ-カロテンなどもこれにあたります。
炭水化物や脂質などの生命活動に重要な五大栄養素には入っていませんが、強力な抗酸化力や免疫力を高める力、デトックスや発がん抑止力があることがわかっています。
このファイトケミカルは、頑丈な細胞膜に囲まれています。
きざんだり、ミキサーにかけたりしても破壊されにくいのですが、加熱すると壊れやすくなることから、スープにして食べるのが一番効率のよい摂取方法です。
野菜が柔らかくなるまで煮込めば、その野菜の約8~9割のファイトケミカルが溶け出します。
さらに水に溶け出しやすい水溶性ビタミンやミネラルもスープにすることによって余すことなくとれるので、いいことずくめです。
毎日取り入れたいスープにするのにおすすめの野菜は、かぼちゃ、にんじん、たまねぎ、キャベツなど一年中手に入りやすく栄養価の高いものです。
皮に栄養成分が多いので、必ず皮ごと煮込んでください。
ファイトケミカルとは
植物や果物、海藻などに含まれる色素や香りのもととなる成分。
紫外線や有害物質から身を守るためにつくられた物質なので、抗酸化作用を持つものが多く、第七の栄養素とも呼ばれます。
ブルーベリー、ぶどう、プルーンなどの果実や、紫いも、赤たまねぎ、紫キャベツ、赤シソなど
抗酸化作用
コレステロール値の抑制
◎ルチン
そば
毛細血管の強化
出血性疾患の予防
◎カテキン
緑茶
抗酸化・殺菌作用
血液の凝固抑制
◎リコピン
トマト
シミ・脂肪蓄積の抑制
抗酸化作用
大豆
女性ホルモンの調整
冷え性改善
◎スルフォラファン
カリフラワー、キャベツ、ブロッコリー、特にブロッコリーの新芽など
化学物質の解毒
がん予防
スープで細胞壁を壊す
◎スープ
細胞壁を破壊できるスープならファイトケミカルが約8~9割溶け出すので、効率よく栄養を摂取できます。
「栄養素の話 より」
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各栄養素にはそれぞれ役割があり、互いに作用し合って初めて「栄養」として働きます。
多種類の栄養素が機能を発揮し、効率よく利用されるしくみがヒトの体には整っています。
たとえば、糖質がエネルギーに変わるにはビタミンB群などが必要で、ビタミンB群が活性化するには各種のアミノ酸やミネラルが必要、…というように、栄養素を利用するにはほかの栄養素の働きが不可欠です。
よく、ヒトは1人では生きられないといいますが、栄養素もひとつだけでは機能しません。
それぞれの栄養素のよい点を最大限に引き出すためには、多種類の栄養素をバランスよく摂取することが非常に重要です。
そのためには、食品を組み合わせて食べることが一番の早道。
ひとつの食品には多くの栄養素が含まれるので、組み合わせる食品の数を増やせば増やすほど、一度に多種類の栄養素をとることができます。
食事のバランスは効率のよい栄養素の摂取に直結しているのです。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、動脈硬化の原因として新しく注目されているホモシステインが増えるといわれています。
ビタミンB12は主に動物性食品にしか含まれないというビタミンなので、野菜中心の食生活の人や、ダイエットをしているなど食事の量が少ない人は、ビタミンB12を補った方が良いとされています。
加齢、胃の病気、ストレスなどでも不足します。
ビタミンB12について?
https://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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