感謝の気持ちをもつことで交感神経の緊張をとく
心のもち方から、自律神経をコントロールする方法もある。
感謝などのプラスの感情を持つことで、副交感神経に訴える。
◆ 自律神経がからだと心をつないでいる
心とからだは、一見別物のように感じられますが、実際には密接に関係し合っています。
ストレスがあれば胃が痛くなり、胃が痛くなれば気分が落ちこむというように、お互いに影響しあっています。
心とからだを結んでいるのが、自律神経です。交感神経や副交感神経が放出するホルモンは、からだの調整だけでなく、心のもち方にも影響を与えています。
反対に、心のもち方で、自律神経の働き方を左右することができます。
おおざっぱにいえば、交感神経優位の世界にあるのは、怒り、興奮、悲しみ、焦燥など、マイナスの感情です。
一方、副交感神経優位の世界には、喜び、愛しさ、謙虚さ、希望、感謝などの、プラスの感情があります。
心とからだは結びついているから、プラス・マイナスそれぞれの感情があるとき、それぞれに見合った自律神経が働いていることになります。
◆ 1日1回「ありがとう」と口にする
交感神経優位で、病気になりやすい体調になってしまったとき、それを改善するひとつの方法は、無理やりにでもプラスの感情を持つことです。
だからといって、感情をコントロールするのはひじょうにむずかしいことです。
そこで、「ありがとう」という感謝の気持ちを、口にだしていってみることをお勧めします。
私たちは、どのようなことがあってもかならず、周囲の人になんらかの意味で助けられています。
そのことを思い出してみましょう。
ただ漠然と、感謝の念を胸に抱こうとしても無理ですが、口にだすことではじめて、ほんとうに「ありがたい」という気持ちが湧きだし、副交感神経の世界に近づくことができるのです。
自律神経を介して、心はからだを、からだは心を動かしています。
できるだけプラスの感情を抱くようにして、心おだやかに暮らすことで副交感神経を刺激し、病気になりにくい体内環境をつくっていきましょう。
「病気にならない免疫のしくみ より」
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