笑う門には生涯健康脳が来たる

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笑う門には生涯健康脳が来たる
 
笑いの効用には、体の免疫機能を高めてくれる、ストレスを吹き飛ばしてくれる、気持ちをリラックスさせてくれるなど数多くのものがあります。
笑うことが心身の健康に良いことは、すでに広く知られていますね。
何も考えずにワハハと笑えるコメディ映画、「へえ、そうなのか」と好奇心を刺激されながら楽しく笑えるテレビ番組。
ブラックジョークが多いものや人を貶めて笑うような内容は脳によいとは思えませんが、楽しく笑えて幸せな気持ちになり、大声で笑えてスッキリできるものは、間違いなく脳を元気にしてくれます。
笑うと、免疫細胞のひとつ「ナチュラルキラー細胞」が活発に働くようになり、体の免疫力が上がります。
血糖値の上昇を抑えたり、血管の働きがよくなって血流が増えたり、ストレスホルモンのコルチコイドを減らしたりと、健康維持によい効果をもたらしてくれることも報告されています。
笑うことは、全方位的にわたし達を健康にしてくれるのです。
 
笑が病気や健康維持と関係していることが知られるようになったのは、1970年代で、きっかけはアメリカの『サタデー・レビュー』誌の編集長だったノーマン・カズンズさんが、自身の難病を笑いによって克服したことにあります。
リウマチ性疾患のひとつである強直性脊椎炎にかかり、医師から回復の可能性は500分の1と宣告されたにもかかわらず、病室にコメディフィルムを持ち込み、テレビのお笑い番組を観るなどして、自力で笑いによる治療を続け、半年後には職場に復帰するぐらいにまでに回復してしまいました。
その体験は本としてまとめられています。
その後、世界各国で笑いの研究が進みはじめました。
日本も例外ではありません。
脳と笑いの関係も研究が行われていて、病院で寄席を開き、22名の脳疾患患者に月1回落語を聴いてもらったところ、落語で大笑いした人ほど脳内の血流が増えていたということが報告されています。
また国内の研究グループが、大阪府の地域住民2516人に行った「笑い」の疫学調査もあります。
この疫学調査では、調査のひとつとして、65歳以上の男女985名を対象に、笑いと認知症リスクとの関係性を調べています。
事前に調査票の項目から検討した結果、認知機能に低下が見られた人は全体の36パーセントいました。
日頃の笑いの頻度との関係性を調べると、「ほとんど笑う機会がない」人は、「ほぼ毎日笑う」人よりも、認知機能の低下が2.15倍高くなることもわかりました。
さらに1年後に調べると、調査開始当初は認知機能に低下が見られなかった人でも、「ほとんど笑う機会がない」人は、認知機能低下リスクが3.61倍になることがわかったのです。
これらの結果は、笑うことが少ないと、認知機能に問題が出てきやすいことを示しています。
やハリ脳のためには、よく笑うことが大事なのです。
疫学調査全体では、男性よりも女性、高齢者よりも若い人のほうがよく笑うことがわかっています。
70代、80代と年齢を重ねるにつれ笑う頻度も少なくなっていき、70歳以上の男性になると、週に1日も笑わない人の割合が30パーセント近くに達していたそうです。
 
笑う回数が減っている人は、笑いをぜひ大切にしてください。
コメディやお笑い番組を観て大声を出して笑うのもいいですし、家族や友人、仲間たちとおもしろい話で大笑いするのもよいことです。
たまには寄席や演芸場に足を運んで、落語や漫才、コントを楽しむのもよいでしょう。
外に出かけるきっかけにもなり、動くことで運動にもなります。
 
笑いにはおもしろい効果もあり、笑顔をつくると顔の表情筋が動いて、筋肉からの信号をキャッチした脳が「笑っている」と勘違いしてくれます。
心からの笑いでなくてもいいのです。
作り笑いや声を出して無理にでも笑うことでも、脳はドーパミンを出してくれるのです。
笑うと脳がリラックスし、集中力、記憶力、思考力、創造力などにもいい影響を与えてくれます。
「笑う門には福来る」は、脳の健康にもあてはまるのです。
「らくらく認知症予防法 生涯健康脳になるコツを教えます! より」
 
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最近、電車の中でキレる人を見かけます。
少し前までは、電車の中で暴れるのは酔っぱらいか、普段から暴力的な人と相場が決まっていました。
でも、最近は違ってきています。
しかも、普段はおとなしく、礼儀正しい人なのに、ついカッとしてキレてしまったという人がとても多いのです。
受けたストレスをコントロールすることができず、感情を爆発させ、普段では決してしないような行動をとってしまう、これがいわゆる「キレる」という状態です。
この「キレる」という行為、原因を簡単に言うと、「ストレス」です。
これはまさに「セロトニン神経」の機能低下が原因だと考えています。
 
セロトニンは脳に静かな覚醒をもたらします。
これは別の言い方をすれば「平常心」をもたらすということでもあります。
平常心を保つというのは、脳の切り換えがスムーズに行われ、どこも暴走も興奮もしていない状態のまま、スムーズに働いているということです。
セロトニン神経の機能が低下すると、感情や精神状態を普段の冷静な状態にキープすることが難しくなることは充分に推測できます。
そしてこのことは、キレる人が朝の満員電車よりも、夜の帰宅時に多いということからも証明されます。
 
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
脳を酷使するときには、たくさんのビタミンB群が消費されています。
B群は脳の働きに重要な役割を担っているのです。
神経の働きを整えたり、傷んだ神経を補修したり、タンパク質をドーパミンセロトニンといった神経伝達物質に作り替えるなど、「脳力向上」のためにもB群は欠かすことができないのです。
 
ビタミンB12について?
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