「快眠脳」プログラム9.心地よく眠れる睡眠環境をつくる
「快眠脳」プログラム9.心地よく眠れる睡眠環境をつくる
睡眠導入をスムーズにするには、五感からの刺激を心地よいものにすることも重要です。
たとえば、室内電灯の照度を落とし暖色系にするといいでしょう。
ホテルの室内照明がお手本です。
もちろん、「メラトニン」を壊すブルーライトは禁物で、スマートフォン、パソコンは就寝前には使わないこと。
癒し効果のあるアロマを焚くのも効果的です。
心を鎮めるような、ゆったりとした音楽を聴くのもよいでしょう。
ストレッチやマッサージをしたりするのも大きな効果があります。
頭の認知機能を鎮静化させるために就寝前に日記を書くのも悪くありません。
寝床で本を読むのも、大脳の働きを現実から違う世界に切り替える(リフレッシュする)のに役立ちます。
さて、睡眠環境で大きな問題となるのは「部屋の温度」です。
夏になると、蒸し暑くて眠れない熱帯夜がおとずれます。
熱中症で命を落とす場合もあるわけですから、寝室の温度調整は重要です。
しかし、ここで配慮しなければいけないのは、人間の自律神経調節は個人ごとに微妙に異なっていることです。
体温が高めの人と、低めの人がいますし、暑がりの人と、寒がりの人がいますし、また年齢や性別による違いもあります。
しかも高齢になると、体温調節機能そのものが衰えてきます。
こうした個人差がありますから、同室で複数の人間が寝る場合には、部屋の設定温度は難しい選択です。
好ましくない温度で睡眠状態が悪化すると、やがて心身の不調をもたらすことにもなります。
高齢のご夫婦で、夜の冷房を苦に奥様が自殺されたケースも聞いたことがあります。
許容限度を超えそうであれば、我慢しないことが大切です。
別室で睡眠を取るのも選択肢の一つです。
では何度が適しているのか――
ここでは、上記のような注意点だけを述べて、具体的な設定温度については、ケースバイケースで考えてもらうのがよいとだけいっておきたいと思います。
「医者が教える疲れない人の脳 より」
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寒暖の差、生活の変化が激しい毎日は、私たちの身体にも大きなストレスを与えます。
そんな日々が続くと、自律神経は、その変化に対応しきれなくなって、やがて疲れやめまい、不眠、頭痛といった症状が現れてきます。
とくに人間関係の変化は想像以上に心身への影響が大きい。
気分が落ち込んだり一時的にうつ状態になってしまうこともあります。
とはいえ、そのうちに治ってしまうことが多いので、うつ状態でも必ずしも病気とは言えません。
しかし、落ち込みの程度が重い時や、落ち込みが長引いてしまうと、人の意欲は奪われて行動にも影響を及ぼします。
私たちの脳の中で司令塔のような役割をしているセロトニン神経という神経細胞が弱ってきており、軽い不調からうつ病、パニック症候群、さまざまな依存症などを引き起こす原因になっています。
この現象は大人から子どもまで老若男女に広がっています。
セロトニン神経は、日を浴びることや意識した呼吸、簡単な運動をすることなど日常生活に少し工夫を加えることによって鍛えることができます。
脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンやアセチルコリン、ドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。
イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニン、アセチルコリン、ドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。
からだが疲れやすいのは、エネルギー不足のこともあり、からだにたまった老廃物がうまく代謝されないためでもあります。
ビタミンB群は、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらいています。
いわば元気の素です。
ビタミンB12や葉酸をはじめとするビタミンB群は、ミネラル、アミノ酸などの栄養素と協力し合っているため一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
また、ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると、動脈硬化の原因として注目されているホモシステインが増えるといわれています。
ビタミンB12について?
https://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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