女性に毎日食べてもらいたいもの
女性に毎日食べてもらいたいもの
女性の場合は、ホルモンの働きによって、男性よりも動脈硬化の進行が10年くらい遅くなります。
心筋梗塞を発症する平均年齢は、男性の場合は60代ですが、女性の場合はプラス10歳ぐらいです。
診ている患者さんも、女性の方が発症の平均年齢は高いのです。
なぜなら女性ホルモンの1つ、エストロゲンには、HDL(善玉)コレステロールを増やし、LDL(悪玉)最コレステロールの増加を抑える働きがあるからです。
しかし、閉経後はこれらの女性ホルモンの分泌が減少します。
そして、更年期を過ぎた70代くらいから、脳卒中や心筋梗塞などの血管の病気による死亡率が急激に増加するのです。
そこで、女性の血流力アップのために、一番おすすめするのは、大豆食品です。
特に閉経後の女性に食べていただきたいですね。
なぜかというと、大豆イソフラボンには、女性ホルモンと同じような作用があるからです。
ぜひ毎日、大豆食品を食べてください。
少し古いデータですが、日本人の女性では大豆食品をとる量や頻度が多いほど、脳梗塞や心筋梗塞などの冠動脈疾患のリスクが下がることがわかっています。
週5回以上、特に発酵食品である納豆などをとるのがよいようです。
大豆食品は、豆乳やお菓子など昔に比べてさまざまなものがありますが、最も優秀なのは納豆です。
利用可能炭水化物が、100グラム中に0.2~0.3グラムとほとんど含まれていないため、糖質制限食としても最適です。
納豆や味噌などの発酵大豆食品には、血圧を下げる効果もあります。
さらに、納豆は「納豆キナーゼ」などの作用によって、血液をサラサラにする効果があります。
心臓や血管の病気を持つ人の中には、納豆を食べてはいけない人もいます。
「ワルファリン(商品名ワーファリンなど)」という薬を飲んでいる人です。
手術によって機械弁を入れた人や、心房細動などの不整脈がある患者さんのうち、腎機能が悪い人は、よくこの薬を飲んでいます。
ワルファリンには、血液をサラサラにする作用があります。
体内で「ビタミンK」という血液を固めるために必要なホルモンの働きを妨げることで、血液をサラサラにしているのです。
納豆を食べると、納豆菌が腸まで届いてビタミンK生成します。
すると、ワルファリンのビタミンKの働きを妨げる作用が、追いつかなくなってしまいます。
つまり、納豆そのものが血液をドロドロにするわけではなく、ワルファリンの効果を邪魔してしまうため、結果として血流が悪くなってしまうということなのです。
今は、血液が固まるのを防ぐ、新しい薬が使えるようになりました。
血小板を集まりにくくする薬や、血液を固まりにくくする薬です。
合併症が少なく、ワルファリンと同じくらい効果があるので、腎臓の機能に問題がなければ、そちらを処方しています。
もちろん、これらの新しい薬を飲んでいる患者さんは、納豆を食べても大丈夫です。
女性も油断せずに、若いうちから血流力を高める生活を心がけてください。
「『血流』をよくする 最高の習慣 より」
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人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、生活習慣・食生活に少し気をつけるだけでも進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン・活性酸素)が増えるといわれています。
また、ビタミンB12は古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。
ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
ビタミンB12について?
https://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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