レモンはビタミンCの王様ではない!
野菜にも豊富で旬はさらにアップ
ビタミンには、血管や筋肉、骨、皮膚などの組織をつなぐコラーゲンを生成したり、鉄の吸収を助けたり、細胞の老化をまねく活性酸素を除去したりと、実に幅広く重要な働きがあります。
私たちの健康や美容に欠かすことのできない栄養素のため、普段から積極的にとるよう心がけたいものです。
しかし、人は体内でビタミンCをつくり出すことができません。
過剰にとっても蓄えられず排出されてしまうため、食事からこまめに摂取する以外にないのです。
ビタミンCの多い食べ物として真っ先にイメージされるのがレモンですね。
たしかにレモンにもビタミンCは含まれていますが、それ以上に効率よく摂取できる食べ物はたくさんあります。
含有量でいえばトップクラスは赤パプリカ、ブロッコリーと、ビタミンCは野菜に多く含まれているのです。
ただし、ビタミンCには水に溶けやすく、熱によって壊れやすいという欠点があります。
火を通す際には、茹でるよりもレンジで蒸したり、油でサッと炒めたりと、ビタミンCが失われないよう調理に工夫が必要です。
また、野菜も果物も、旬の時期の栄養価が最も高くなります。
果物でビタミンCの含有量が多いキウイの場合、国産品の旬は冬。
それぞれの旬をとらえて、食事に活かしましょう。
食品によってビタミンCの含有量に差がある
◎ビタミンCの多い食品
・柿
・赤パプリカ
・レモン
・キウイ
赤パプリカやブロッコリーのほか、柑橘類にビタミンCが多い傾向がありますが、柿にもビタミンCの含有量が多いうえ、タンニンやβ-クリプトキサンチンなど抗酸化力をもつ成分も豊富。
風邪予防や美肌効果、がんの抑制効果まで期待できます。
◎ビタミンCが比較的少ないフルーツ
・りんご
・スイカ
・桃
・なし
・メロン
リンゴのビタミンC含有量が少ないのは意外ですが、リンゴに含まれるポリフェノールは抗酸化作用があり、体に溜まった活性酸素を除去してくれます。
また、果肉に含まれる食物繊維のペクチンは腸の善玉菌を増やしてくれます。
「栄養素の話 より」
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血管は「酸化」していくことで傷ついていきます。
たとえば、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が動脈硬化の原因になるということを聞いたことがあるかもしれません。
LDLコレステロール(以下LDL)が血管にへばりついて、プラークと呼ばれるこぶを血管の壁に形成していくのです。
でも、LDLには2種類あることをごぞんじですか?
それは、酸化したLDLと酸化していないLDLです。
LDLの中でも血管に悪さをしていたのは、実は酸化LDLだったのです。
ということは、血管を酸化から守るシステムがしっかりできていれば、酸化LDLは血管に付着しづらくなる。
それが血管老化を防ぎ、血管強化につながるということです。
この、血管の酸化を抑えてくれるのが、実はビタミンなのです。
ビタミンの中でも特に大事なビタミンが、ビタミンCとビタミンEです。
ビタミンCとビタミンEの抗酸化力は、非常に強力です。
心筋梗塞を起こした患者さんのグループが正常のグループよりも血中のビタミンC、ビタミンEの濃度が低かったとする報告もあります。
この2つのビタミンに、ビタミンAを加えた3つのビタミンは、いずれも抗酸化力が強く、ビタミンACE(エース)と呼ばれています。
そしてもうひとつ忘れてはいけない大事なビタミンがあります。
それはビタミンBです。
ビタミンBにはいくつかの種類があり、ビタミンBグループとして存在しています。
ビタミンBの抗酸化力は強くありませんが、細胞のエネルギー産生やエネルギー代謝を効率よくするためにはなくてはならないビタミンです。
体内で起こっている「酸化」の抑制にも間接的に関わっています。
B群は体中の細胞の正常な代謝活動を助ける「補酵素」として、欠かせない存在なのです。
ビタミンB12やB6、葉酸の吸収が悪くなると、ホモシステインという老化物質が増え、動脈硬化を生じることがわかっています。
また、ビタミンBは8種類すべてが互いに協力しあって体のエネルギーを生み出す働きに関わっているため、一緒にバランスよく摂ることがとても重要なのです。
ビタミンB12について?
https://www.endokoro.com/libra/vitamin01.html
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