第2章 朝の光を浴びる
第2章 朝の光を浴びる
自律神経をスムーズに切り替える
血管の健康に深くかかわっているのが「自律神経」です。
自律神経は、交感神経と副交感神経がうまく切り替わることでバランスが保たれています。
たとえば、大事な仕事の準備をしているときや、運動やゲームに熱中しているときは、交感神経が優勢となって集中力を高めます。
逆に、夜、ベッドに入るときや親しい友人などとくつろいでいるときは、副交感神経が優勢になります。
これがチグハグになると、会議中にぼんやりしたり、夜、眠れなくなったりするのです。
交感神経が優勢なときは、血圧が高くなり脈拍も上がります。
脳や筋肉が大量の酸素や栄養を必要とするからです。
反対に副交感神経が優勢なときは、血圧が下がり脈拍も穏やかになります。
朝、起きてすぐは、副交感神経から交感神経に切り替わる大切な時間です。
この切り替えがスムーズにいくと、メリハリのある生活のリズムが生まれます。
そこで大切なのが、太陽の光です。
視覚神経の近くに、光を感じて脳に伝える器官があります。
朝の光をたっぷりと浴びることで脳が覚醒し、交感神経が刺激されるのです。
目が覚めたのにグズグズとベッドの中にいたり、カーテンを閉めたまま暗い部屋にいると、自律神経の切り替えがうまくいきません。
「血管が強くなる習慣 より」
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人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、生活習慣・食生活に少し気をつけるだけでも進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
「隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞をはじめとする脳血管障害を生活習慣病の一つととらえ、ふだんから健康に保つ生活を心がけましょう。
ビタミンB12と葉酸、ビタミンB6の吸収が悪くなると動脈硬化の原因物質 (ホモシステイン・活性酸素)が増えるといわれています。
また、ビタミンB12は古くから、神経系の機能回復に効果があることが知られていましたが、最近の研究で、このビタミンB12の不足によって脳細胞の萎縮が進むことがわかってきました。
ビタミンB12は、脳の萎縮を食い止めるために重要な脳細胞のタンパクと核酸(DNA)の生合成を司っています。
新しい核酸、タンパク質が生まれ、それによって細胞も新しく生まれ変わり、「こわれた組織、細胞」と「新生の組織、細胞」が入れ替わります。
その結果若さにもつながると考えられます。
ビタミンB12について?