白砂糖は脳に悪い?

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白砂糖は脳に悪い?
 
ブドウ糖を血液中にゆっくり放出するスローリリースの未精製のデンプンが脳のガソリンとしてベストであり、白砂糖が最悪である。
理由はいくつもあります。
 
まず第一に、シリアル、ビスケット、ケーキなどの甘い食品に大量に含まれる白砂糖や精製されたデンプンの摂取量が増えるほど、血糖値を安定に保つのがむずかしくなります。
 
血糖値をうまくコントロールできない状況、言い換えれば、血糖値の上がり下がりが激しい状況を血糖代謝異常(低血糖症)と呼んでいます。
血糖代謝異常のおもな症状は、朝起きられない、強い疲労感、気分の落ち込み(うつ症状)、気分のコントロールがきかない、集中力の欠如、物忘れがひどい、イライラ、突然の怒り(キレる)、めまい、ふらつき、悪夢、夢遊病、眠っている間に話す、不安、恐れ、震えなどです。
 
血糖値のコントロールに関する研究で世界をリードしてきたひとりが、スタンフォード大学のジェラルド・リーベン教授です。
同教授は、肥満でない健常者の4人に1人がインスリン抵抗性をしめすとの見積もりを発表しています。
 
インスリン抵抗性とは、血糖値を下げるために放出されたインスリンに生体が正しく応答できないことで、糖尿病の前兆にほかなりません。
 
イギリスの栄養学者パトリック・ホルフォード博士によると、うつから統合失調症までの心の病に苦しむ患者の半数以上が、血糖値のコントロールに問題を抱えているといいます。
 
白砂糖が脳に悪い理由の第2は、白砂糖が生体のビタミンとミネラルを使い果たしてしまうことです。
コーヒーや紅茶に砂糖をたくさん入れるほど、ビタミンB群の不足が顕著になっていきます。
ビタミンB群が脳を最大限に活用するのに欠かせない栄養素であることをお忘れなく。
 
インスリンと協力してはたらき、細胞に血液中のブドウ糖を取り込ませるクロムは、血糖値を安定に保つのに欠かせないミネラルです。
白砂糖に精製されるフロセスで、サトウキビに含まれるこの大切なクロムの、約98パーセントが失われます。
 
3の理由はもっとも決定的です。
それは、白砂糖の消費量が多いほど脳の働きが悪くなる傾向があることです。
MITのアレックス・シャウス教授は、精製されたデンプンを多く摂取するほどIQの低下が著しいことを報告しました。
実際に、白砂糖を多く摂取する人は、摂取量の少ない人より25ポイントもIQが低かったのです。
 
白砂糖の過剰な摂取が、攻撃的行動、不安、多動、集中力の欠如、うつ、摂食障害疲労学習障害といった心の問題は、単に、血糖値が不安定になるだけでも発生するのです。
 
したがって、脳を最大に活用したい、あるいは、心の健康を高めたいのなら、まず第一に血糖値を不安定にする白砂糖や高度に精製されたデンプンを多く含んだ食べ物の摂取量をできるだけ減らすことです。
「食べ物を変えれば脳が変わる より」
 
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脳には無数の神経細胞があり、その神経細胞の末端からセロトニンアセチルコリンドーパミンなどの神経伝達物質を放出しています。
それらによって次の細胞に情報を伝えていき、それが網の目のようにいっせいに行われることで、情報が瞬時に伝わり、手や足などの末端まで伝達されていきます。
しかし、その伝達情報がうまくいかないと、脳が興奮して抑制が効かなくなり、イライラしたり、落ち着かなくなったりします。

 イライラしやすいときは、脳の神経伝達物質であるセロトニンアセチルコリンドーパミンなどが不足していることが考えられます。
そのため、これらの材料となるアミノ酸と、アミノ酸を取り込むために必要な糖分やビタミンB12の不足を疑ってみましょう。
また、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が足りなかったり、神経伝達物質を放出するときに働くカルシウムが不足したりしているのも原因のひとつと考えられます。

 それらの成分が不足する背景には、朝食を抜くといった欠食や、栄養のバランスの悪さなどが考えられます。
忙しいからと食事をぬいていないか、好きなものばかり食べて偏食をしていないかなど、自分の日頃の食生活をふり返り、食事リズムと栄養バランスを改善していくことが大事です。
 
一般にビタミンB群は、一つが欠乏するときには他のビタミンも欠乏していることが多いのです。
もちろん、すべてのビタミンが老化防止に必要であることはいうまでもありませんが、B類のビタミンB12、B6葉酸は老化を防ぐうえでも、もっとも重要なビタミンとされます。

ビタミンB12には、脳の血流をよくするとともに、脳神経の働きを改善あるいは促進する作用があります。
同時に、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きも持っています。
ビタミンB12は、大量かつ配合によって効果的に働き、そして、ビタミンB群はバランス良く摂ることで相乗効果を発揮します。
 
ビタミンB12は、脳からの指令を伝達する神経を、正常に働かせるために必要な栄養素です。
十分にあると、集中力ややる気が高まり、不足すると、神経過敏などの症状が起こりやすくなります。
また、脳や神経と関連が深く、不眠症にも効果があるといわれています。
 
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