しなやか血管のためには、和食文化を見直すべし
注目したいのは久山町研究で「米の消費が50年間で半分になったこと」です。
この現象は、主食が「米」から「肉やパンや麺類などに幅広く増えた」ということなのでしょう。
つまり「和食離れ」と「食事の欧米化」が進んでいるということです。
強くすすめたいのは、和食の見直しです。
和食は2013年に「ユネスコ無形文化遺産」に登録されてもいます。
「日本人の長寿や肥満防止に和食が役に立っている」と世界が評価をしているのに、なぜ和食離れが進むのでしょうか。
多くの魚には、動脈硬化を抑える効果があります。
ずっと長寿国でこられたのは、海に囲まれた島国で「魚を食べざるをえなかったから」という側面があるかもしれません。
けれども、魚料理が敬遠されるようになると、これからの平均寿命はどうなっていくかわかりません。
いつも患者さんに、さまざまな食材を禁止するのではなく「魚を食べましょう」とお願いしています。
健康志向というより、「魚が好きだから、おいしいと思うから食べたい」と、外食でも頼んでしまう。
やはり「おいしいと思うから」という動機は、強いものです。
小さいときからの食育、家庭での食事は大切です。
魚を食べる人が増えることを願っています。
「しなやかな血管が健康の10割 より」
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認知症の多くは、脳血管障害の積み重ねで起こり、その原因のほとんどが脳梗塞です。
ですから、脳梗塞の前兆である隠れ脳梗塞を早期発見することで多くの認知症を防ぐことができるのです。
隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)は、早い人だと30代からあらわれ、40代を過ぎると急に増加するといわれています。
脳梗塞は、高血圧や糖尿病などの病気が原因となったり、生活習慣などによって血液がドロドロになって血液循環が悪くなったりして、血管が厚く狭くなり、脳の血管が徐々に詰まって進行していきます。
一般的に、脳梗塞の初期には、大きさ数ミリ程度の微小な梗塞が数個出現し、段階をへるごとにこの梗塞が脳のあちこちに見られます。
このような症状のないごく小さな梗塞が隠れ脳梗塞(無症候性脳梗塞)です。
人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
ビタミンB12は、ストレス社会に生きる現代人のこれからの健康に役立つ成分です。
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