「焦げ」ががんや認知症の原因に?

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「焦げ」ががんや認知症の原因に?
 
食パンや唐揚げ、あめ色のタマネギなど、タンパク質と糖質を含む食材を加熱すると褐色になりますが、このとき発生する「AGEs」という物質が、強力に老化を進めることが世界の研究によってわかってきました。
 
「AGEs1とは、「Advanced Glycation End Products=終末糖化産物」という意味。
終末糖化産物、という名前からわかるように、一度つくられてしまったAGEsは決して元通りにはなりません。
 
AGEsは、私たちの体の中で、食事としてとった糖がタンパク質のアミノ酸に反応してつくられます。
まず最初に「糖化」が起こり、そこから進行してAGEsがつくられます。
 
肌の弾力であるコラーゲンが糖化すると、肌は張りを失い、イミやシワ、くすみが生じやすくなります。
また、血管で糖化が起これば動脈硬化に、骨で起これば骨がもろくなる、というふうに糖化は全身の老化を進めます。
 
 コラーゲンを壊す揚げ物、焼き物を食べ続けると
 顔はたるみ、骨はスカスカ、血管も固くなる。
 
AGEsは、がんとも関わります。
 
私たちの体内にあるタンパク質は、分解と合成による新陳代謝を繰り返しています。
分解されたタンパク質が、体内で同じように合成できるのは、遺伝子の核にあるDNAに、タンパク質のもとである「設計図」が記憶されているから。
 
このとき、設計図のコピーミスが起こるとがん細胞が生まれます。
コピーミスは、活性酸素やウイルス、発がん物質などによって起こることがわかっています。
 
じつは誰の体内でも、毎日5000~6000個ほどのがん細胞が生まれています。
それて゜も、がん細胞の多くは体が備え持つ免疫機能によって除去されます。
 
免疫機能とは別に、がん増殖を抑える遺伝子も私たちは持っています。
しかし、糖を過剰にとると、その糖とがん抑制遺伝子が武器として使う酵素とがくっつき、AGEsが発生します。
すると、遺伝子のがんを抑える力が一気にダウンしてしまい、がん細胞の増殖を許してしまうことになってしまいます。
 
また、AGEsは脳の老化が引き起こす認知症の一つ、「アルツハイマー病」との関連も注目されています。
 
アルツハイマー病の患者さんの脳では、βアミロイドというタンパク質が脳の神経細胞の周囲に沈着し、「老人斑」と呼ばれるものができますが、この老人斑には大量のAGEsが含まれています。
糖化という現象が脳にまで影響を及ぼすのです。
 
今よりももっと高齢になったときに、予期せぬ病気にかからないためにも、便利に食べられるから、おいしいから、といった理由で「糖化」したものをせっせと食べることは避けるべきです。
 体の「焦げ」はがん細胞に打ち勝つ力を抑えてしまう。
認知症の人の脳にもAGEsがたくさん見つかっている。
「若いと言われる人があたりまえにやっている16の老けない習慣 より」
 
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 「老化」と聞いたとき、どんな変化を思い浮かべますか?
顔のシミやシワ、老眼、体力の衰え……。
それらももちろん老化の1つですが、根本的な老化とは「血管が衰えること」です。
 
わかりやすく言うと、血管の衰えとは「動脈硬化」のことです。
動脈硬化とは、血管が「硬くなること」「狭くなること」「血栓で詰まりやすくなること」。
動脈硬化は年齢とともに発症しやすくなり、50代になるとほとんどの人(女性は60代から)に動脈硬化が見られるようになります。
 
人の体の老化は20代ごろから始まります。
老化は生きている以上避けられないものですが、何をどう食べるかで進行程度が変わってきます。
30代では個人差はさほどありませんが、40歳を過ぎて中年期に入るころからだんだん差が生じ、65歳を過ぎて高年期に入ると、健康状態にはっきりとした差が出ます。
健康寿命をのばす食生活に加えて、年代別の食べ物・食べ方に気をつけると、病気予防がいっそうアップします。
 
ビタミンB12には、動脈硬化の原因となるホモシステイン活性酸素(ふえすぎると体に害を及ぼす非常に不安定な酸素)を除去する働きがあります。
ビタミンB12は、ストレス社会に生きる現代人のこれからの健康に役立つ栄養素です。
 
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